日の丸の色を決定した人物?旗章学者【吹浦忠正】実はドラマ内の国旗考証も担当「いだてん」第43話振り返り

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日の丸の色を決定した人物?旗章学者【吹浦忠正】実はドラマ内の国旗考証も担当「いだてん」第43話振り返り

「いだてん」第43話「ヘルプ!」が放送されました。

東京オリンピックに向けて準備が進むなか、世間はそれほど関心をもっていない……。そこでまーちゃんはオリンピックにやたら詳しい五りんを宣伝部長に任命することにしました。43話では五りんと同様、組織委員会はいろんな専門家を集めてスカウトをしますが、その一人が東京オリンピックの国旗担当職員となる吹浦忠正さんでした。

思ってもみない突然のスカウト

吹浦さんが組織委員会に加わることになったのは、東京オリンピックの2年前でした。当時早稲田大学の学生だった吹浦さんは、大会組織委員会から急に呼び出されたのだとか。元タクシー運転手で聖火リレー踏査隊としてシルクロードを渡った森西栄一から、「オリンピックの国旗を任せたいから面接を受けてほしい」と言われます。

面接では田畑政治総長と対面し、ユニオンジャックが使われている国旗についての質問などを受けて合格したのだそうです。ユニオンジャックといえばオーストラリア、ニュージーランドなどメジャーどころを答えるのが普通なのかもしれませんが、吹浦さんは香港やバミューダ、バハマなど、日本ではほとんど知られていないようなアジアの国旗を次々と挙げていきました。

質問を出した方も本当か間違いかわからないような国名を次々挙げていったため、きっと面食らったことでしょう。

ドラマ内でも語られた通り、第3回アジア競技大会で中華民国の国旗「青天白日満地紅旗」を天地さかさまに掲揚してしまうというミスをおかしており、とにかく国旗を正しく揚げることができる人物を探していたのです。

こうして吹浦さんはオリンピックの国旗を担当することになりました。

日の丸の色を決定した人物

国旗担当として苦労したのは、各国の国旗の色や、使用する旗の生地などでした。

多くの国では赤、青、黄など、ぱっと見で判断できる色が使用されていますが、よく見れば同じ赤、青といっても色は微妙に異なります。国によっては厳格に色が定められているところもあるのです。かといって、全てそろえていたら色の種類は膨大になってしまいます。吹浦さんらは青のみ4種類用意し、ほかの色は1種類に固定すると決めて旗を作成することに決定しました。

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