「殿、紅白出場、おめでとうございます」
「おう! なんだ、みんな笑ってるか?」
「いえいえ、生で『浅草キッド』が聴けるので、ファンは大喜びですよ」
「へ~、そうか。ネットなんかのニュースになってんの?」
「はい、〈大型新人歌手・ビートたけし紅白参戦!〉って、どっかが書いてました」
「なんだ、それ。だけど、あれだな。次の俺のライブ(現在、殿が年2回程のペースで開催している単独ライブのこと)はよ、『紅白出場歌手につき、チケット単価を上げさせていただきます』ってやって、プラス200円上乗せするか!」
12月21日、「ビートたけし紅白出場」が発表された2日後、TBSの楽屋にて、殿と冒頭の雑談を交わしました。ちなみにこの原稿は、年末進行の諸事情により、その翌日の12月22日に書いているわけで、かなりタイムラグがあることをあらかじめご了承ください。
で、この日の楽屋は紅白出場話に花が咲き、いつも以上に笑いが絶えなかったのですが、それだけで終わらないのが殿の楽屋です。この日、弟子のお宮の松が年末のあいさつに訪れ、殿に諸々と自身の近況報告をしていたのですが、そのやりとりが、これまた実にくだらないものでした。
お宮 殿、今年もお世話になりました。
殿 また、お前は怪しいな。
お宮 いえいえ。殿、そういえば無事に5人目の子供が生まれまして、とりあえず母子ともに元気です(お宮さんは、12月の頭に5人目のお子さんを授かったばかりです。ちなみにその5人の内訳は、男子4人と末っ子の女子1人)。
殿 また生まれたのか? お前はハツカネズミか! しかし、お前もよくやるな~。
お宮 ありがとうございます。
で、そんなやりとりの後、お宮さんがおもむろに切り出しました。