「春はあけぼの……」で知られる随筆『枕草子(まくらのそうし)』の作者として日本の文学史に名を残した平安時代の女流歌人・清少納言(せい しょうなごん)。
「女性は愚かな方がよい」とされる価値観など鼻で笑い、あふれる才智と歯に衣着せぬ物言いで世の中をぶった斬った彼女は、非常に先進的な考え方の持ち主だったようです。
現代なら辛口コメンテーターとして活躍したかも知れませんが、そのあまりのズバズバぶりに敵も多く、ライバル・紫式部(むらさきしきぶ)をはじめとする識者は彼女をあまり快く思ってはいませんでした。
【原文】……(前略)そのあだになりぬる人の果て、いかでかはよく侍らむ
※『紫式部日記』より。