過去を消した女たち 第4回 愛理(35) 「あなたは今、幸せですか」過去の自分が今の自分に問いかける…

| 週刊実話

 来月、小学校4年生になる息子と夫との3人で北海道に暮らしている愛理(35)は、かつてススキノでヘルス嬢として働いていた。現在は、サラリーマンの夫を支える主婦として、日々の家事に追われている。

 私が彼女に会ったのは、写真を趣味としている知人の紹介だった。その知人は、函館にあるバーで愛理と知り合ったという。

「たまたま入ったバーで写真展をやっていて、飾られていた風景写真が愛理ちゃんの写真だったんですよ。バーに彼女もいて、写真よりも小柄、ぱっちりした目をした彼女の顔に惹かれて、その時、長々と話をしました。それから、お互い写真が好きだったこともあり、仲良くなったんです。それで色々と過去を打ち明けてくれるようになって、風俗で働いていたことも教えてくれたんです。まさか、と思いましたね」

 その知人を通じて取材を申し込むと、愛理は応じてくれたのだった。私は、そんな彼女が暮らしている函館を訪ねた。

 知人の言う通り、小柄な美人だった。黒髪は肩にかかるほどで、清楚な雰囲気が漂っている。ただ、その雰囲気とは裏腹に、言動は過激だった。

 なぜ風俗で働いたのか尋ねると、何の躊躇いもなく言った。

「私、チンポが愛おしくてたまらなかったんです。たくさんのチンポを見たいから働きたいと思ったんです」

 そんな衝動に駆られたのは、今から15年前、彼女が20歳の頃だった。

「札幌に近い町で生まれて、高校卒業までそこですごしました。ボーイフレンドもいましたし、初体験も高校時代でした。その頃はセックスにあんまり興味がなかったんですが、高校を卒業後、モデルとかの仕事をするようになったんです。ある意味、女を売り物にする仕事をするようになって、男の人のことを意識するようになったんです。それからですね、男のチンポというものに興味が湧いて、ひとつでも多くのチンポを見たいと思うようになったのは。チンポを見ると、心が安まるようになりました」

 当時、愛理は札幌で暮らしていたこともあり、ススキノの風俗のことは知っていた。働きたいとは思ったもののさすがに逡巡し、半年後に風俗店の扉を叩いた。

「その頃、モデルの仕事をしながら喫茶店でバイトをしていて、彼氏とも同棲していました。

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