池上季実子、小林聡美…「脱がせ屋」と呼ばれた大林宣彦監督が貫いた「こだわり」

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池上季実子、小林聡美…「脱がせ屋」と呼ばれた大林宣彦監督が貫いた「こだわり」

 4月10日夜、都内の自宅で肺がんのため亡くなった、映画監督の大林宣彦さん。

「60年代にCM ディレクターとなり、3000本超のCMを製作。77年に『HOUSE ハウス』で商業映画デビューを果たし、『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』は“尾道三部作”として人気を得て、撮影地をファンが巡る“聖地巡礼”の先駆けにもなりました」(映画ライター)

 叙情的で色彩豊かな映像表現で“映像の魔術師”と称され、新人女優を抜てきした“アイドル映画”の祖としても知られる、大林さん。

「『転校生』の小林聡美、『時をかける少女』の原田知世、『さびしんぼう』の富田靖子、『ねらわれた学園』の薬師丸ひろ子、『ふたり』の石田ひかりなど、若手女優を大いに飛躍させました」(芸能ライター)

 その一方で、女優を「脱がせる」名人でもあった。

「『HOUSE』の池上季実子、『転校生』の小林聡美、『野ゆき山ゆき海辺ゆき』の鷲尾いさ子、『あした』の高橋かおり、『彼のオートバイ、彼女の島』の原田貴和子、『なごり雪』の宝生舞が脱いでいます。石田ひかりも『はるか、ノスタルジィ』で際どいシーンを演じています。大林さんは生前、『脱がせ屋』と言われることについて『着せてないだけ。人間は本来素っ裸ですから、一番純潔で美しい命の姿なんです』としている。メッセージ性はありながらもヘタに現実との辻褄合わせをしない、確固たる自分の世界を持った類を見ない巨匠でしたね」(前出・映画ライター)

 大林さんが亡くなった日は、最新作「海辺の映画館─キネマの玉手箱」の公開予定日だったという。新型コロナウィルスの影響で公開延期となったが、新作が1日も早く公開されることを期待したい。

(鈴木十朗)

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