コロナ禍により、春のセンバツに続いて夏の甲子園も中止が決定した。「むろん、一番かわいそうなのは高校球児ですが、各球団のスカウトも苦境に立たされています。甲子園は選手の実力を査定する格好の場だっただけに、ドラフトが不透明になってしまいました」（スポーツ紙記者）
野球界の未来に暗雲が垂れ込める中、巨人の原辰徳監督が高校球児たちの救済案を提言した。「球児たちの現状を憂いた原監督が、プロアマ合同のトライアウト開催を提言。自身も甲子園での活躍があっての野球人生ですので、なんとか力になりたいと思ったんでしょう」（前同）
ぜひトライアウトは実現してほしいが、中には、各球団のスカウトがすでに目をつけている逸材もいる。世代ナンバーワン投手の呼び声が高いのが、明石商（兵庫）の中森俊介投手だ。「昨年、夏の甲子園で２年生ながらエースとして登板した中森を見たスカウトたちは“２年生でもプロで通用する”と、東北高校時代のダルビッシュ並みの評価を下していました。しかし、選手層の薄い公立高校の宿命か、連投による酷使で秋の大会では調子を落としていました。となるとコロナ禍による練習中止は逆に休養になったかもしれません」（球団関係者）
次は、昨秋の明治神宮大会で優勝した中京大中京（愛知）のエース・高橋広斗。「松坂二世と称される実力の持ち主でＭＡＸ１５０キロの直球にはキレがあり、打者にとっては、スピードガン以上に見えるはず。早くも、地元の中日が１位で指名すると公言しています」（スポーツ紙デスク）
そして今年のナンバーワン捕手と目されているのが、星稜（石川）の内山壮真だ。「昨年夏の甲子園では遊撃手でしたが、昨秋の石川県大会から捕手デビュー。星稜の林監督が１０年に一人の逸材と惚れ込むスラッガーで、希少価値のある打てる捕手となれば、評価はうなぎ上りでしょう。