元祖心霊写真家、偽心霊写真の父と呼ばれる、ウィリアム・マムラーの物語(アメリカ)

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元祖心霊写真家、偽心霊写真の父と呼ばれる、ウィリアム・マムラーの物語(アメリカ)


 昨今は、専門家でない一般庶民でも写真技術が駆使できるようになり、超常現象やUFOだと言われるフェイク写真がたくさん出回るようになった。

 こうした巧妙な写真は、万人の厳しい目にさらされる反面、直感的にフェイクじゃね?と思っても、ホンモノなのかどうかを即座に知るのはなかなか難しい。

 フェイクか否かという話は、フォトショなどによって簡単に写真加工ができるデジタル技術が発達した現代の話だけのように思えるが、昔から人々がいかにもインチキな幽霊写真に騙されてきたことを知ったら、驚くかもしれない。
・心霊写真捏造の歴史は19世紀から

 写真に手を加えてトリック写真を作り上げるという行為は古くからおこなわれており、その歴史は19世紀にさかのぼる。

 1800年代に「交霊術」が爆発的に流行り始めると、とくに顕著にみられるようになり、トリックの対象が幽霊になった。

 一般の人々が死後の世界という考え方を受け入れるようになり、幽霊や霊と交信する方法を積極的に探し始め、その存在の証拠をとらえようとした時期でもある。

 それに乗じて、霊媒師たちが交霊会で自分の体を通して、壁やテーブルを叩くなどの合図で幽霊に話をさせ始めた。必然的に、目に見える媒体としての写真の世界が急成長することになった。



 1860年代までにこうした心霊主義ブームが広まり、霊媒師が大流行り、一般庶民から社会のエリートまであらゆる人たちがのめり込み、町のいたるところで霊媒事業が雨後の筍の如く出現した。
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