21連敗中”崖っぷち”モーリス産駒を「スクリーンヒーロー通」と「馬見の達人」が緊急ジャッジ

| 日刊大衆
トレーニングセール時のモーリス

 今年、種牡馬デビューを果たしたモーリスとドゥラメンテが、早くも窮地に立たされている。

「ドゥラメンテ産駒は17頭デビューしてわずか1勝。モーリス産駒は21頭デビューし、勝ち星はいまだに0と、厳しい状況になっています」(スポーツ紙記者)

 とりわけピンチなのが、モーリス産駒。これまでブエナベントゥーラ(母ブエナビスタ)、レガトゥス(母アドマイヤセプター)、カランドゥーラ(母ラストグルーヴ)など、評判馬が次々と敗れてしまっているのだ。

■父から受け継いだもの

「もともとモーリス産駒の1歳時は、あまり評価が高くなかった。それが調教に進むと抜群の動きを見せ、牧場での評価はうなぎのぼりに。今年度のPOGも、モーリス産駒が最大の注目といわれました」(栗東トラックマン)

「モーリス産駒が東京と阪神の新馬戦で何勝するのか」とまで言われていたが、蓋を開けるとまさかの21連敗。泥沼状態に陥っている。その原因は果たして何なのか。『POGの王道』誌上で「モーリス産駒ベスト10」を発表した、”日本一のスクリーンヒーロー通”に話を聞いた。

「モーリス産駒は前脚の掻き込む力が強いんです。だから牧場の坂路では抜群の動きを見せるのですが、トレセンに入ってフラットなコースになると、走れなくなるのかもしれません。これからの課題は、腰に力がつくか。モーリス自体も、もともと腰が弱かったし、モーリスの父であるスクリーンヒーローも、そのスクリーンヒーロー産駒のゴールドアクターも腰や股関節が弱かった。その部分を受け継いでしまっているのかもしれません」

 モーリス産駒をチェックするうえで、前脚だけでなく、後ろ脚の筋肉が伴っているかを見るのがポイントになるようだ。

■新馬戦負けで見限るのは早計!

 長年パドックに立ち続け、「馬見の達人」と称される北枕鳩三郎氏は、モーリス産駒をどう見ているのだろうか。

「モーリス産駒は、骨量、筋肉量は多いのですが、まだ筋肉の強度は弱い。馬体に緩さがあるので、1回、2回と使っていくうちにどんどん良くなっていく、ロベルトらしさがあるタイプだと思います。新馬戦3着、未勝利戦で2着だったマジカルステージ(母オツウ)も、パフォーマンスを上げています。他にもまだ素質馬が控えていますし、私は心配しなくていいと思っています。あとは、あまりレースを使わないノーザンファーム仕上げがフィットするかが鍵になってくるでしょう」
 

 新馬戦が始まってまだ1か月。走らないと烙印を押すのはまだ早い。逆にいえば、馬体に緩さがある中で、牧場での動きが良く牧場スタッフの評価も高かったのだ。さらなる馬体の成長が見られれば、モーリス産駒爆発となる日もそう遠くないはずだ。

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