本当に「吸血リス」なのか?尻尾の大きなのボルネオ島のリスの食生活が明らかに
2020.09.26 20:30
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カラパイア
吸血リスの食生活が明らかに image by:Swapna Nelaballi
インドネシア、ボルネオ島に広がる熱帯雨林で暮らしている希少種「フサミミクサビオリス(学名 Rheithrosciurus macrotis)」は、世界で一番もっふもふな尻尾が自慢のリスだ。
体長は38センチほどで、一般的な樹上性リスより2倍も大きい。そこからさらに30センチも伸びている銀色の尻尾は、ほかの部分の3割も大きなふさふさ具合だ(関連記事)。
地元では動物の生き血を吸い、内臓をむさぼる「吸血リス」として知られていたが、実際には、その生態はよくわかっていなかった。この度、新たなる研究によりその食生活が明らかになったようだ。
・フサミミクサビオリスは本当に吸血リスなのか?
フサミミクサビオリスは、とても愛らしい姿をしているのに、どういうわけだか「吸血リス」などという忌まわしい名で呼ばれている。
地元のハンターたちの話によると、フサミミクサビオリスは枝の上からシカに飛びかかり、ノコギリのような歯で首の血管を切り裂いては、内蔵を喰らうのだという。
2014年の『Science』でもそんな風に紹介されたことで、界隈ではすっかり吸血リスのイメージが定着してしまった。
だが、それはどうやら濡れ衣だったようだ。今回、その生態が初めて本格的に調査され、吸血リスなどではないらしいことが明らかになったのだ。