法人の経理においては、決算日、すなわち計算対象となる年度が重要になります。この年度を事業年度と言い、事業年度は法人の定款で定めることになります。税務上もこの定款で定めた年度を事業年度として法人税の計算を行う期間としています。
この事業年度の例外として、法人税においてはみなし事業年度という年度があります。これは、法人の定款で定めた事業年度ではないものの、事業年度とするのが適当であるため事業年度とみなして法人税の計算を行うこととした期間を言います。このみなし事業年度の代表例が、法人の解散です。
■解散の場合の事業年度
法人が解散すると、解散の日で事業年度を区切り、事業年度の開始日から解散日までがみなし事業年度とされます。このため、法人が解散した場合には、解散日から二月以内に、このみなし事業年度について決算を行うとともに、法人税の申告が必要になります。
次に、解散をした後の年度ですが、これは株式会社などの会社の場合、定款で定めた年度に関係なく、原則として解散日から1年毎の期間が「清算事務年度」という新しい年度になります。このため、今後は解散日から1年毎の期間について法人の決算申告が必要になります。
■破産の場合の例外
その一方で、この清算事務年度については、例外的な取扱いが設けられています。一つは、破産による解散の場合です。破産の場合、清算事務年度を認識しない、という取扱いとなっており、上記の取扱いは適用されません。
具体的には、破産による解散の事業年度は、原則として以下のように3つのフェーズに分けて、事業年度が設けられることとなります。
1 事業年度開始日~解散日まで
2 解散日~解散日の属する定款で定めた年度の決算日まで
3 それ以降は通常の定款で定めた事業年度
■会社以外の例外
加えて、会社以外の法人については、清算事務年度が立たない場合があります。その具体例は、医療法人です。このため、医療法人についても、解散した場合は法人が破産した場合と同様になります。
なお、このような取扱いとなるのは、清算事務年度が会社法で定められた取扱いだからです。
法人が解散した場合の事業年度の取扱いや破産の場合の例外を税理士が解説
2021.01.14 19:00
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