人間から高額な所持品を奪い、価値に見合った餌をくれるまで返さない高度な知恵を持つバリ島の猿
2021.01.19 18:30
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カラパイア
人間から高価な品を奪って身代金を要求する猿 pixabay
猿の知能が高いことは周知の事実だが、このほどカナダとインドネシアの共同研究で、インドネシアのバリ島に住む野生のカニクイザルが、食べ物を手に入れるため人間と取引交渉するほどの能力を持っていることが発表された。
研究では、カニクイザルは寺院を訪れる観光客が身に着けている高価な所持品をターゲットにして強奪し、それを「身代金」として、価値に見合った質もしくは量の食べ物と交換するまで所持品を返さない知恵を持っていることが判明したという。『The Guardian』などが伝えている。
・人間と取引交渉する高い知恵を持つカニクイザル
1月11日、カナダのレスブリッジ大学とインドネシアのウダヤナ大学が共同研究したカニクイザルについての論文が、英科学誌『The Royal Society』で発表された。
研究チームが、インドネシアのバリ島ウルワツ寺院に住む野生のカニクイザルと、寺院への訪問者の相互作用を撮影するのに273日以上を費やした結果、カニクイザルが食べ物を人間から入手するために、高い知能を発揮していることが判明した。
古代遺跡を徘徊しているカニクイザルは、無防備な観光客から所持品を奪い、「身代金」として相応の食べ物が提供されるまで、所持品を返さないという知恵を使い、利益を最大化させているという。