南極に墜落したゴースト粒子はブラックホールで粉々になった星の名残であることが判明

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南極に墜落したゴースト粒子はブラックホールで粉々になった星の名残であることが判明

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DESY, Science Communication Lab

 不用意に近寄ってきた星々を巨大な重力でむさぼり喰うブラックホール。とてつもなく恐ろしげに聞こえるが、しょせんは遠く離れた宇宙での出来事、と思ってはいないだろうか?だが実際には地球にもその影響が垣間見られるという。

 新しい研究によると、南極で検出された「ニュートリノ」の正体は7億年前にブラックホールによって引きちぎられた星の名残であることがわかったそうだ。

・ブラックホールに引きちぎられた星の名残を南極で検出
 2019年10月1日、ほぼ光速で移動する目に見えない高エネルギーの宇宙弾が地球に命中した。

 銀河を飛び交う同じような宇宙弾は、知らない内に私たちの体を1秒に1度という頻度で貫通している。だから心配する必要はないのだが、南極アイスキューブ・ニュートリノ観測所で検出されたものは特別だった。

 『Nature Astronomy』(2月22日付)に掲載された研究によるなら、その正体は7億年前にブラックホールによって引きちぎられた星の名残であるからだ。

 問題の宇宙弾は、「ニュートリノ」という素粒子だ。ほとんど質量がなく、電荷も帯びていないことから”ゴースト粒子”と呼ばれることもある。

 電荷を帯びた粒子ならば磁場に翻弄されてしまうが、ニュートリノはそんなもの意にも介さず、宇宙をひたすらまっすぐ移動する。
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