古来「良言、耳に逆らう」などと言うとおり、過ちに対する諫言や意見というものは、言われる側にしてみれば自分を否定されたような気がして受け入れにくいのが人情です。
一方、言う側にしても相手が受け入れにくいのを承知で言うので気が重いばかりか、時にはかえって過ちをエスカレートさせてしまうこともあるため、細心の注意を要します。
例えば「課長と来たら、いくら『あのプロジェクトは見込みがない』と言っても聞く耳もってくれないんだから……」とか、あるいは「ウチの子、反抗期でどんなに叱っても一向に直らなくて……」など。
そんな悩みは江戸時代の武士たちも変わらなかったようで、武士道のバイブルと言われる『葉隠(はがくれ。葉隠聞書)』には、一つの答えが書いてありました。
今回はそんな人間関係のコツを紹介したいと思います。