芸能界広しといえど、還暦を過ぎてから再ブレイクを果たした女優は少ない。しかも、65歳の現在も色香を漂わす美女としてCMやドラマで主役を張るのだから、大地真央はタダ者ではない。これも一線級の美貌を保ってきたおかげ‥‥。いや、役柄を地で行く「ドS本性」の賜物だったのだ!
ある時は車掌、シンクロ選手、またある時はCGアイドルに。そんな七変化の扮装をみせる「凛とした女将」の正体は、消費者金融大手「アイフル」のCMでの大地真央(65)だ。
5月10日から新バージョンが放送開始され、大地は「女将議員候補」に扮している。選挙ポスターの顔だけの出演ながら、板前役の今野浩喜(42)へ「そこに愛はあるんか?」と投げかける馴染みのフレーズは健在。変わらず、視聴者の笑いを誘っているが、広告代理店関係者によれば、
「かつてチワワのくぅ~ちゃんをCMに出演させるなど、ブランディングがうまい企業ですが、不法な取り立てなどで社会問題を起こしたこともある。そのため、企業イメージ向上が、常にCMには求められている。そこで白羽の矢が立ったのが、大地でした。狙いはギャップ。コメディーを演じそうにない女優が笑いを誘うという筋書きにピッタリだったのです。3年も女将シリーズが続いているのですから、チワワ以上にイメージアップに貢献しているということでしょう」
CMでイメージが変わったのは大地も同じだ。芸能ジャーナリストの沖直人氏が指摘する。
「大地は宝塚歌劇団出身で、月組トップの男役として80年代の宝塚を牽引してきました。ただ、退団後も舞台を中心に活動してきたせいか、なかなか宝塚の大御所というイメージから脱しきれなかった。同時に退団した黒木瞳(60)は直後に映画で大胆なヌードを披露して賛否はあったものの、宝塚の殻を破って成功しました。大地にもブレイクスルーのきっかけが必要でした。年末特番で林家パー子に扮して、その片鱗は見せていましたが、遅咲きながら、このCMがコメディエンヌの才能を開花させる契機になった」
まさに宝塚時代以来の再ブレイクを実感させるのが現在放送中のドラマ。フジテレビの「大人の土ドラ」枠で大地が主演する「最高のオバハン 中島ハルコ」(東海テレビ)である。