葬儀後、ご遺体は火葬をするのが一般的である。これらは、国や地域、宗教などの死生観により大きく異なり、土葬をするケースもあることはご存じだと思う。また、以前のコラムでも取り上げられているが、チベットでは遺体をハゲワシに食べさせる伝統的な鳥葬という葬儀方法には驚きを隠せない。そんな中、新しい葬送方法としてご遺体を水に分解するアクアメーションという技術が存在するので紹介する。
■アメリカで徐々に認知度が上昇しているアクアメーション
火葬に代わり、遺体を液体によってとかす葬送形態として注目を浴びている。科学的にいうと、アルカリ加水分解、つまりアルカリ性の液体によって体を溶かすというもの。アルカリ性の溶液が満たされた円筒形の機械に遺体を入れ、液体を加熱、人体を構成する物質であるタンパク質や、脂肪、血液などを分解する。しかし、すべて溶けてなくなってしまうわけではない。骨は残るし、金属も残る。機械にもよるが時間は90分~3時間、また低温でゆっくり16時間かけて分解するものもある。
■アクアメーションの起源
アメリカではアクアメーションを動物の排せつ物や遺体処理方法として1990年代から利用されていたのだが、この技術を葬送に使用しようと考えたのには以下の理由がある。
アメリカは全国民の約8割キリスト教徒であり、その死生観から土葬が基本とされている。キリスト教では、死は終わりではなく、世界の終わりが訪れたときに復活をするというもの。なので、その時に体がないと困るということで、土葬とされてきた。しかし、土葬が基本と申し上げたのは、土葬をする費用やスペースの問題が大いに関わっているため、火葬を選ぶ人が増えているという。
2016年の全米葬儀者協会によると、米国人の50.2%が火葬、43.5%が土葬を選んでいる。人々が火葬を選ぶ理由の一位が金銭的な問題である。ちなみに、1960年代にローマカトリック教会は火葬禁止令を撤廃でいており、火葬を選ぶことは自由である。このように、肉体が失われることに対し、抵抗がなくなったのだろう、新しい葬送技術であるアクアメーションに注目が集まるようになったのだ。
遺体をアルカリ性の液体で溶かす新しい水葬「アクアーメーション」
2021.05.28 19:00
|
心に残る家族葬
ピックアップ PR
ランキング
総合
社会
1
大好物を見たワンコさん、キラキラお目めで〝喜びの舞〟 可愛すぎる反応に5.4万人もん絶
Jタウンネット
2
「親が元気なうち」に考える”親亡き後” 家族だけで抱え込まないという選択
TREND NEWS CASTER
3
銀行員から歯科医師へ。異例の転身の先に見えた、歯科”稼げる産業化”の勝算
TREND NEWS CASTER
4
接客ゼロでも、買い物はもっと楽しくなる? 無人販売店に求められる「安心・快適・自由な空間」とは
TREND NEWS CASTER
5
「やらされる」教育から「自らやりたくなる」環境へ── 非認知能力を育む「スポーツスタッキング」の可能性
TREND NEWS CASTER
6
声を整えれば、働き方も変わる!ハリウッド仕込みの“ボイス・ウェルビーイング”に注目
TREND NEWS CASTER
7
「この子は何なの?どうしてここにいるの?」 三井住友銀行大阪本店にくっついている〝謎のオブジェ〟に3.3万人困惑
Jタウンネット
8
武蔵村山市の公園に立つ〝注意看板〟の内容に2.8万人驚がく 「この先には行かないで」...その理由は?
Jタウンネット
9
脂っこい食事、早食い、寝る前の食事…胃腸トラブルを招くNG習慣とは? 消化器専門医が解説
TREND NEWS CASTER
10
「働きたいシニア」と「人手不足の企業」なぜすれ違う? シニアの“経験資本”を社会実装する挑戦
TREND NEWS CASTER