評価逆転!『恋はDeepに』と『レンアイ漫画家』の明暗分けた要因は…

| まいじつ
画/彩賀ゆう

最初から最後まで酷評続きだった石原さとみ&綾野剛のW主演ドラマ『恋はDeepに』(日本テレビ系)。その一方で、鈴木亮平主演の『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)は尻上がりに評価急上昇。一体、明暗を分けたのはなんだったのだろうか。

日テレが一番力を入れているドラマ枠〝水曜22時〟を任された『恋はDeepに』。ノリにのっている石原と、ラブコメ出演は珍しい実力派の綾野というタッグが期待を集め、前評判は高かった。脚本も『おっさんずラブ』『私の家政夫ナギサさん』などヒットを飛ばしている徳尾浩司氏のオリジナルという盤石の布陣だ。

そして昨今のトレンドに従い、〝おんぶシーン〟〝不意打ちキスシーン〟〝ツンデレ要素〟〝初心な男〟といった要素を取り入れたが、ことごとく空振りに終わってしまった。

「『恋はDeepに』の胸キュンシーンがハズしまくった一番の根本的な要因は、主演の2人に視聴者が感情移入できていないからです。石原と綾野は、特に理由もなく惹かれ合い、すぐに恋仲となりました。2人が惹かれ合う理由がまったくわからない視聴者は、綾野が石原に固執したり、別れを嘆くシーンを見てもポカンとするだけ。イチャイチャシーンも、そこにいたるまでに何か障壁を乗り越えたわけでもないので、なんのカタルシスもないのです」(芸能記者)

丁寧な作りで視聴者を掴んだ『レンアイ漫画家』

その一方で、『レンアイ漫画家』はその点を丁寧に描いていたという。

「『レンアイ漫画家』では、メインの鈴木と吉岡里帆がお互いを意識し始めるまでに、5話費やしています。第1話目から、一目惚れのように適当に惹かれ合っていた『恋はDeepに』とはまるで違いますね。そのため、『レンアイ漫画家』では、鈴木と吉岡がハグしただけで視聴者は大盛り上がり。2人の恋愛成就を願いたくなるようにうまく視聴者を誘導し、カタルシスを引き起こしたのです」(同・記者)

今期のドラマでは、川口春奈主演の『着飾る恋には理由があって』(TBS系)でも、脈枠なくメインの2人がくっつき、「意味がわからない」「すぐに別れそう」などと視聴者を唖然とさせていた。

胸キュンシーンを早く入れたいがために、展開が雑になっている恋愛ドラマ。しかしそんな適当な作りでは、どれだけ豪華なキャストを使っても視聴者の胸には響かないようだ。

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