歯医者(歯科治療)で医療費控除が認められるケースとその注意点を解説

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歯医者(歯科治療)で医療費控除が認められるケースとその注意点を解説

個人の確定申告で重要になる所得控除の一つに、医療費控除があります。医療費控除とは、生計を一にする世帯で支払った医療費の合計額が足切り額(原則10万円)を超える場合、その超える金額を所得控除とすることができる制度をいいます。医療費控除は年末調整では受けられませんので、確定申告で別途医療費控除の申告をすることで、所得税が還付されることもあります。

■医療費の意義

医療費控除は有用な制度ですが、実務上問題になるのは医療費の範囲です。病院の治療費や交通費。そして薬代は対象になりますが、差額ベッド代などはこの対象にならないとされています。加えて、人間ドックなど予防的な費用も、原則として医療費控除の対象になりません。予防は治療に当たらないとされるからです。

とりわけ、実務で問題になるのは、治療とは言えない美容整形などです。このようなものは、病院に支払っても治療には該当しませんので、原則として医療費控除には該当しないとされています。

■歯医者に対する支払い

当然のことながら、歯医者における医療費も原則として医療費控除の対象になります。ただし、歯医者に対する支払いは通常の治療の他、歯列矯正やホワイトニングの治療、そしてインプラントもあります。

ホワイトニングについては、先の美容整形などと同様、美容目的ということで原則として医療費控除の対象にはならないとされます。一方で、歯列矯正については、医療費控除の対象になる場合があります。具体的には、一定の不正咬合の歯列矯正のように、歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的を踏まえ、歯列矯正が必要と認められる場合の費用は、治療の扱いとして医療費控除の対象になるとされています。しかし、容ぼうを美化するための歯列矯正でも、医療費控除の対象にならないとされます。

最後のインプラントについては、それは治療目的ということで、原則として、対象になるとされています。

■高額な医療費に注意

ただし、医療費控除の注意点として、一般的な水準より著しく高額な医療費は医療費控除の対象にならないというルールがあります。このため、金額的な面も見る必要があります。

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