シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Sさん(東京都・40代女性)
その日、Sさんは具合が悪く、朦朧としながら仕事をしていた。
それを見た上司が早めに帰らせてくれたものの、帰宅ラッシュの満員電車で、ついに限界がきてしまい......。
<Sさんの体験談>
私は20代の頃、千葉から東京まで通勤していました。その日は朝から体調が良くなかったのですが、それでも必死に出勤して半ば記憶がない中で仕事をしていました。
幸い、私の不調を目にした上司が早めに帰らせてくれたのですが、電車に乗るのがちょうど帰宅ラッシュの時間にあたり......。
「大丈夫? なわけないね」我慢して満員電車に乗り込みましたが、1駅、また1駅と過ぎるうちに乗車者が増え、やがて私は床に足が着かなくなりほとんど宙に浮いていました。
揉みくちゃにされ、停車発車の揺れもあって体調不良がマックスになり、耐えられなくなった私は最寄り駅の一駅前で倒れ込む形で下車。吐き気はあるものの吐けず、目眩で立つこともままならない状態でした。
そんな私に、近くにいた40代くらいのサラリーマンが声をかけてきたんです。
「大丈夫? なわけないね」「歩ける? この駅からお家近いの?」
その人はいろいろ気遣ってくれて、タクシーがあれば帰れる、と私が言うと、乗り場まで半ば強引に私を誘導してくれました。
そして、タクシーに私が乗ったのを確認すると、彼はまた改札の方へ。