シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Eさん(東京都・40代女性)
小学5年の夏休み、Eさんは初めて1人で新幹線に乗った。
その道中、隣に座るおじさんに「どこまで?」と声を掛けられて......。
<Eさんの体験談>
今から35年ほど前のことです。小学5年生の夏休み、埼玉県の大宮駅から母親の実家がある山形県酒田市まで、初めて1人で新幹線に乗って遊びに行くことに。
大宮駅で、新幹線の中からホームにいる見送りの母に手を振り、座席に座ると間もなくゆっくりと走り出しました。
「いいからお食べなさい」それまで、3つ年上の兄と2人のことはありましたが、1人で新幹線に乗ること、新潟で乗り換えなければいけないことなど、初めての大仕事に緊張していました。
そんな私に、隣の席に座っていらしたスーツ姿のおじ様が
「一人なの?どこまで?」
など二言三言話しかけてきたんです。ただ、人見知りの私は「うん」とか適当な相づちを打つくらいしかできなかったと覚えています。
やがて車内販売がやって来て、おじ様はコーヒーとバニラアイスを頼みました。「おじさんもアイス食べるんだな......」と思っていると、彼は「どうぞ」と私にアイスを差し出してくれたのです。
「大丈夫です」と断る私に、おじさんは「いいからお食べなさい」と勧めてくれました。