火星に大量の黒いクモが!?安心してください、そう見えるけど違います
2024.04.27 22:00
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カラパイア
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欧州宇宙機関「ESA」の火星探査機が火星の南極付近で、無数に散らばる黒いクモのようなものを捕らえた。ここは古代遺跡のように見えることから「インカ・シティ」と名付けられた場所だ。
実際にそれはクモ(蜘蛛)のように見えるが、安心して欲しい。火星がクモに侵略されたわけではないし、そこにクモはいない。
火星の南極に春が訪れ、二酸化炭素の氷が解け、それがガスとなって噴出した痕跡なのだという。上の画像はほんの一部だが、本文にはもっとたくさんクモに見える黒い物体が登場するので、そこんところよろしくなのだ。
・火星の南極付近に発生した大量の黒いクモのようなもの
火星の南極付近にある、「インカ・シティ」は1972年にNASA のマリナー9号探査機によって発見された。地球の古代都市のようにみえることからこの名がつけられた。
別名「アングストゥス・ラビリンス」といい、その名の通り、谷や尾根がまるで迷宮のように複雑に交差している。
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火星の南極付近にあるインカ・シティ / image credit:ESA / DLR / FU Berlin (CC BY-SA 3.0 IGO)
奇妙な黒い点が無数に発見されたのは、まさにそこだった。
欧州宇宙機関「ESA」の火星探査機「マーズ・エクスプレス」と「エクソマーズ・トレース・ガス・オービター」が撮影した画像のそこかしこにあるそれは、まるで黒クモが大量にうごめいているようで、少々気味が悪い。