宮城県知事選は現職の村井嘉浩氏が激戦の末、元自民党参院議員の和田政宗氏ら無所属新人4人を破り、6選を決めた。自民党出身の村井氏と和田氏との保守分裂選挙となり、和田氏が参政党の応援を受けるなど、告示前からネットメディアを中心に大きな話題となっていた。
石巻市に住むAさん(60代)はこう話す。
「村井さんは県政運営でやや強引な面もあったが、引きずり下ろすほどではない。自衛隊出身なので(東日本大震災の)被災地支援もちゃんとやってくれたし、(前)全国知事会会長なので力もある」と評価する。
また、Aさんに参政党支持者が増えているかどうかを聞くと、「仙台と違って、石巻は立憲民主(安住淳衆議院議員)が強い地盤なのでそれはない」とのことだった。
選挙結果を報じた新聞によると、和田氏は参政党の応援を受け、仙台市内の全5区で計3万票以上の差を村井氏に付けたという。相対的に若年層が多い仙台市内で和田氏が強かったのは間違いない。
宮城県庁に勤める50代の管理職Bさんは、「村井知事はクリーンで評価も安定していたが今回は多選批判もあった。参政党はなぜ和田氏と組んだのか分からない。神谷代表も元々自民党員だったので“反自民”ではなく“反村井”だったのではないか」と話す。
Bさんが指摘する“反村井”は、水道事業を巡る舌戦のことだ。宮城県が上下水道の管理運営権の一部を外資系企業も含まれる国内10社が出資する法人に売却したことから、神谷代表は「水道事業を外資に売った」と批判し、村井知事は「県民に誤解を与える」などと反論していた。知事は公開で直接の意見交換を申し出ていたが、神谷代表はこれを断ったため、メディアは神谷代表が“逃げた”と報じた。
だが、参政党の勢いは止まらない。参政党宮城県支部連合会の会長を務めるローレンス綾子氏は22年7月と25年7月に参院選に出馬している。前回52,938票だった得票数は、今年181,773票と3倍以上も伸ばした。参院選で躍進した参政党の課題は地方組織の構築であり、今後は全国各地の首長選に参政党が立候補者を出してくることが予想される。
宮城県知事選に潜む現職村井氏と神谷代表の遺恨 保守分裂の戦いは参政党の推す候補者が敗退
2025.10.28 08:00
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