東京23区のファミリー向け賃貸マンション(50~70㎡)の平均家賃が3カ月連続で最高値を更新し、25万円に迫っている。東京都は対策として、割安住宅供給へ動き始めた。7日放送のテレビ朝日系「モーニングショー」で解説した。
東京都の取り組みは「アフォーダブル住宅」。子育て世代や一人親家庭などが手頃な価格で安心して住むことができる住宅だ。そのために「官民連携アフォーダブル住宅供給促進ファンド」を創設し、都は最大100億円を出資、民間側も同額以上を出資することで、総額約200億円規模の投資を目標としている。
このほど、その事業者として野村不動産や三菱UFJ信託銀行などが入る4グループを選んだ。実際の投資資金の運用や物件の選定、不動産の取得・管理などは民間の運営事業者が行う。
住宅は2026年度から順次供給され、家賃は相場より2割程度安く、約300戸。格安住宅と言えば、すでに大量の都営住宅があるが、都営住宅は所得などの入居基準が厳しいため、そこから外れる世帯を支えるのが目的だ。現在、入居対象は、18歳未満の子どもを養育する子育て世帯を挙げている。
前大津市長で弁護士の越直美氏は「物価高に賃金の上昇が追いつかないことが根本的な問題」と指摘する。その上で、「不動産では建築資材が高騰しているのと、一部の地域はこれでも海外よりも割安感があるので外国人投資家が購入する」と話す。
番組レギュラーコメンテーターの玉川徹氏は「バブル前後にマンション価格は激しく動いたにもかかわらず、家賃はあまり変わらなかった。家賃が上がり始めたということは、物件価格がさらに高騰していく可能性が高い」と指摘する。
今後の課題として考えられるのは、越氏が指摘した建築コストの問題だ。また、建築現場では慢性的な人手不足から人件費の上昇も高水準で推移している。
マルタカ不動産の宮本俊子代表は「求めている方は15~20万円で3LDKがほしいので、条件が一致しない」と指摘する。
総額200億円規模のファンドであっても、供給できるアフォーダブル住宅の戸数には限界がある。調達できる住宅の立地や規模によっては、ユーザーの期待に応えられないかもしれない。
都内ファミリー向け家賃が25万円目前 東京都、官民連携で200億規模の割安住宅供給へ
2025.11.10 08:00
|
リアルライブ
ピックアップ PR
ランキング
総合
社会
1
地域産品は「物語」で価格競争を抜け出せるか、500件超の商談から見えた地方ECの課題
TREND NEWS CASTER
2
スマホ時代に見直される「眼鏡の選び方」、度数だけでは解消できない目の負担とは
TREND NEWS CASTER
3
人的資本開示、進んだはずが現場は「手作業」 上場企業の7割が直面する意外な壁
TREND NEWS CASTER
4
資材高と職人不足で揺れる住宅市場、地場工務店は生き残れるか
TREND NEWS CASTER
5
年間56万トンのアパレル廃棄と女性の副業ニーズをつなぐ、「Re:che」が挑む循環型ビジネスの持続性
TREND NEWS CASTER
6
猛暑でもファン付き作業服が使えない…「防爆エリア」の知られざる熱中症リスク
TREND NEWS CASTER
7
「西洋医学×漢方×手相」という異色アプローチ 標準治療では救いきれない患者と”科学的根拠”の境界線
TREND NEWS CASTER
8
「個人が変わっても組織が変わらない」のはなぜか? エグゼクティブ・コーチングの盲点を突く「社長+幹部一体型」の勝算
TREND NEWS CASTER
9
なぜビル清掃予算は「30〜55%」も消えるのか?多重下請け構造の限界 ――多重構造の無駄を省いた「科学的清掃」の勝算
TREND NEWS CASTER
10
「受診者が最大3倍に」150円の自己負担でも断る人が皆無だった理由 ――がん検診の「心理的ハードル」を下げる環境整備
TREND NEWS CASTER