電車で泣き出した幼い子供、周りの目を気にして焦る母親。
同じ車両に乗っていた女性客は、周りにも聞こえるような大きめの声で、彼女たちに話しかけた。
その言葉に、母親の目には涙が浮かび――。
大阪府在住の50代女性・もろこしたろうさんの子育て時代の体験談。
<もろこしたろうさんからのおたより>
今から20年ほど前の出来事です。実母がガンで入院していて、私はほぼ毎日2歳前の子を連れて、電車で1時間半ほどかけて病院までお見舞いに行っていました。
子供は混雑した電車が嫌がり、帰りはベビーカーをたたみ抱っこをしていましたが、その日は泣き出してから一向に泣き止みません。
乗ったのは快速電車だったので、すぐに下車することもできずに困ってしまいました。
泣き止まない子供に、女性客の一人が...泣き止まない子に焦るばかり。人の目線も気になります。
そんな時、お仕事帰りと思われる女性に、周りにも聞こえるようなお声で話しかけられました。
「子供は泣くのがお仕事だよね。えらいね、よく泣いて。お母さん気にしなくていいよ。大丈夫大丈夫」
私はその場で目がうるうる......。
しかも、不思議と子供が泣き止みました。
次の駅で私もその女性も降車したので、お礼を伝えると、ニコリと微笑まれ、さらっと去って行かれました。
子育てに悩みしんどかった時、あの方のようにサラッと声かけできる、頑張るお母さんの味方になりたい!と、今は保育士をしています。
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名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」、あるいは「どんなもんだい!」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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