「〇〇ちゃんのお母さんですか?」
見知らぬ女性にそう声をかけられて、Eさん(投稿時:兵庫県・40代女性)は面食らった。
女性が呼んだ名前は、Eさんがその時必死に探していた娘のもので......。
<Eさんからのおたより>
16歳の娘が4歳の頃、大阪の万博記念公園に遊びに行った時のことです。
GW真っ只中だったこともあり、園内はたくさんの人でごったがえし、遊具がある広場は子供たちであふれかえっていました。
ベンチでおやつを食べ終わると娘が「滑り台で遊ぶ」と言って、すぐ前にある滑り台の方へ走って行きました。
たった今そこにいたのに私は後片付けをしてから娘の姿を探したのですが、見あたりません。広場全体を見回してみてもどこにもいないのです。一瞬にしてさーっと血の気が引きました。
たった今そこにいたのに。
遊具の後ろや広場の周りも探しましたがどこにもいません。こんな人混みの中、何があっても誰も気付かない。もしも......。
頭の中はどんどん悪い想像でいっぱいになり、娘の名前を呼びながら必死で探し回りました。
その時です。「〇〇ちゃんのお母さんですか?」と1人の女性に声をかけられました。
「え?......はい、そうです」と答えると「あーよかった。〇〇ちゃん、迷子預かり所にいますよ」と言われて。
私は一瞬ポーッとしてから我に返り「ありがとうございます! でもどうして......」と聞くと、その方の息子さんが泣きながら歩いている娘を見つけ、預かり所に連れて行ってくださったとのこと。
娘は大泣きしてはいたものの、私といた場所、私の服装などを係の方に伝えたらしく、それを聞いた女性が広場まで来てくださったのです。おろおろしながらキョロキョロしていた私を見て、この人だと思った、と。
預かり所へ行くと、泣き疲れた顔の娘が係の方に抱っこされていました。私もホッとして泣きそうになり、係の方にお礼を言って娘を抱っこし、振り向いた時には、もう声をかけてくれた女性はいらっしゃいませんでした。
係の方もお名前などは聞いておられず、結局ちゃんとお礼が言えませんでした。