突然、横に停まったのは、窓にスモークを貼った白いバン。
赤ちゃんを抱いていたTさん(投稿時:神奈川県在住40代女性)は、恐怖を感じ身構えたという。
しかし、中に乗っていた人が彼女に言った言葉は......。
<Tさんからのおたより>
毎年、この時期になると思い出します。
娘が赤ちゃんだった頃、抱っこ紐で出掛けた帰り道に突然の豪雨。傘は持っていませんでした。
自宅まであと100メートルほど。道中にコンビニもなく雨をしのげる場所も見当たりません。
突然、見知らぬ車が横に来て少しでも娘を濡れさせまいと両手で娘の身体を包むように抱き、私は半泣き状態で、転ばないように気をつけながら早足で歩いていました。新米ママの私はこの程度のことにも必死でした。
その時突然、横にスッと白いバンが停まりました。窓にはスモークが貼られ咄嗟に「怖い」と身構えました。
すると運転席の窓が開き、ヤンチャそうな見た目のお兄さんが「ママ! これ使いな!」と古いビニール傘を差し出してくれたのです。
驚きながらも受け取ると車はすぐに発車してしまい、お礼も言えませんでした。
あの時はありがとうございました。
夏の突然の雨やビニール傘を見たときに、いつも思い出します。
見ず知らずの方の小さな親切がとても温かかったこと。
今日も娘はあの道を歩いて元気に大学に向かっています。
【このコーナーでは読者のみなさんからの投稿を紹介しています】
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」、あるいは「どんなもんだい!」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。