日本古来の遊び道具「けん玉」。現在、そのけん玉が「KENDAMA」として世界のストリートで話題となっているのはご存知だろうか? 私たち日本人が知らぬ間にアメリカで火が付き、日本を始めとしていまや各国で話題のクールなスポーツに変貌を遂げているのだ。
ここまでブームになったひとつの大きな要因は、グラフィティアーティストによるペイントなどの、ストリートとの融合である。その現象を裏付けるように、先日まで東京は原宿にて、KENDAMAをキャンバスに見立てたアートコラボレーション作品展「Around the World "What the Dama!?"」が開催されていた。
アーティストのキュレーションをつとめたUltraSuperNew木村氏は、アーティストとKENDAMAのコラボレーションをこう振り返る。
「いまのKENDAMA(いや、けん玉!?)のシーンにおいては、おもしろくも本当に自由な解釈がどんどん出てきているのだと思います。一度頭を真っ白にしてKENDAMAに向き合ってもらいたいというこだわりがありました。結果、けん玉の普遍的な『美』を再発見することが出来たと思っています」
手軽にエクストリームスポーツと同じ興奮を手にできる!?
さらに、ストリートを活動の場とするエクストリームスポーツのプレイヤーの間でも、その注目度は加速中なのだとか。KENDAMAブームの火付け役とされ、BMX界でも名を馳せる〝KENDAMAN〟ことNOB氏に聞いた。
「スケートやBMXにハマる理由は、メイクした時の脊椎に響く気持ちよさや、オリジナルを見つけた時のゾクゾクする喜びです。また、それを仲間と共有し、共に競い合うピースな人間関係も大きい。それらの興奮が、けん玉でも味わうことが出来るんです。怪我の危険性もほぼ無ければ、いつでもどこでも遊べてしまう手軽さも、エクストリームスポーツプレイヤーから支持される大きな理由ではないかと思います」
一時のブームでは終わらない日本に根付く「けん玉」最強インフラ
とはいえ、日本でのブームは一時的なものなのでは? という、世間が抱く疑問には、こう反論する。
「日本けん玉協会は、40年もの間、常にブームをキープし続けていると言えます。けん玉というキーワードの知名度はとてつもなく高く、全国各地に協会の支部がある。しかも、教える立場の人間は約6割が教員なんです。これは、子供に普及させるという意味では、ものすごいインフラが整っていると言えるのです。教育の一環で取り入れられることも多いということが、日本のけん玉において大きな意味を持っている。これが、時に比較されるYOYOにはない、けん玉の持つ力なんですよ。
ただ、中学生になってけん玉をやめちゃう子供が少なくないという、慢性的な悩みを抱えているのもまた事実。僕が広めようしているストリート的なイメージが日本の子供達に浸透して行けば、思春期になってもそのままけん玉を続けてくれると信じています。現在、原宿にある『DECADE TOKYO』という店でアパレルやBMXと一緒にけん玉を売っていますが、最近は東南アジアからの客が増えています。日本人に根付かせつつ、かつ、日本で生まれたけん玉というカルチャーが世界中に広がり、いつしか宇宙人が地球という星を紹介する映像を作るとき、地球代表のおもちゃとしてけん玉が紹介されるようになればいいなぁと思っているんです。もし、宇宙人が来てくれるならですけどねw」
けん玉には『世界一周』という技がある。いままさに、『KENDAMA』は世界を飛び回り、多く人々のハートを射止めはじめているのだ。
- Around the World "What the Dama!?"
- 大阪巡回展も決定。けん玉とストリートアートの融合をぜひこの機会にご覧下さい!
イベント名:Around the World "What the Dama!?" - Osaka -
開催日:11月6日(木)~11月15日(土)
会場:digmeout ART & DINER (大阪・心斎橋) - 公式サイト/UltraSuperNew Gallery:AROUND THE WORLD “What the Dama!?”
(取材・文/bashment)