10月12日、エボラ出血熱で死亡した患者の治療を担当していた医療従事者が感染し、アメリカでも初の感染者が出てその拡大が懸念されるエボラ出血熱。10月15日にはアメリカで2人目となる感染者の疑いが出たとも報じられ、大きな波紋を呼んでいます。現在、ギニアやリベリアを中心とした西アフリカで流行し、死者は4447人を越え、感染者の数は約8914人(10月14日時点)。WHOは「緊急事態」を宣言し、12月上旬には約5000~1万人の新規感染者が出ると警告。2015年1月20日までには55万〜140万人のさらなる感染拡大が懸念されています。
それにしても怖い病気ですよね。私もテレビで隔離施設から逃げ出した患者を捕まえる映像を見ましたが、まるで狩りで獣を追うような感じがして、何とも言えない嫌な気持ちになりました。
私は、アフリカ諸国は独立するのが少し早すぎたのではと思います。もちろん、どの国もいずれ独立して然るべきだとは思いますが、やはりしっかり自立できるようになってから独立するべきだったのではないでしょうか。植民地時代を懐かしむ人たちもいます。
現状を見るかぎり、貧困、衛生面の不備、行き届いてない教育など、問題は山のようにあるじゃないですか。ヨーロッパでも昔、ペストという病気が流行しましたが、アフリカの場合、ひとたび病気が発生すると、広まり方がものスゴい印象があります。
また、アフリカにはエイズ患者も非常に多いですよね。全世界で約5000万人といわれるエイズ患者の6割近くがアフリカに集中しているそうです。その中には、自分がエイズにかかっていることすら知らずに死んでいく子どもたちも多くいることでしょう。彼らのことを思うと心が痛みます。私も仕事で海外ロケに行くことが多いですが、アジアとアフリカに行く時はテレビ局のアドバイスで予防接種を必ずしています。
ところで今、日本ではデング熱が世間を騒がせていますが、きっと昔からあったのに、気が付かなかったのでしょう。デング熱だと最初に見つけたお医者様は偉いですね。実はインドネシアをはじめ、アジア諸国ではけっこうある病気なんですよ。患者が何人出ても、それほど騒ぎになりません。それに比べると、日本の対応はすごいですね。うちのインドネシア人のスタッフは、患者が一人出ただけで公園中を消毒する様子を見て感心し、とても驚いていましたわ。(談)
- デヴィ・スカルノ
- 1959年、訪日中のインドネシア・スカルノ大統領と出会い、結婚。若くして大統領夫人となり、日本とインドネシアの友好親善に尽くす。現在は「デヴィ夫人」の愛称で親しまれ、テレビなどでも大活躍。また、NPO法人「アース・エイド・ソサエティ」を発足させるなど、地球規模の慈善活動も行っている。
(撮影/西田航、Photo by European Commission DG ECHO via flicker)