アルバム絶好調、中森明菜「年内復活ライブ」報道の裏側

復活の日は果たして来るのか!?

 2010年の活動休止以降、毎年恒例行事のように繰り返されきた、〝昭和の歌姫〟中森明菜(49歳)の活動再開報道。噂ばかりで実現しないため、いい加減、うんざりさせられるが、最近もまた出はじめたようだ。11月11日発売の週刊女性は『発表の前にすでに組まれた 年内復活ライブの〝明菜シフト〟』と大々的にタイトルを打ち、その舞台裏を報じている。あたかも活動再開が決定したかのようだが、記事をよく読むと「確定ではない」ということがわかる。

蕎麦の汁にタバスコを丸ごと一本入れる

 ただ、今回ばかりは「もしかして」と思わせる要素もたしかにある。それは、2014年8月に発売された2枚組のベストアルバムが25万枚ものセールスを記録。CDが売れないと言われる時代で、これは大ヒットと呼んでいい数字である。レコード会社の関係者も言う。

「平成の歌姫と称される浜崎あゆみが6月に発売したアルバムは数万枚に終わった。それに比べると対照的な売上です。中森明菜は今もファンをガッチリ持っていることが明らかになったわけで、『これは商売になる』と踏んだ業界関係者が活動再開を規定路線化しようと芸能マスコミを煽っているんでしょう」

 実際、活動再開の可能性はあるのか? 前出のレコード会社関係者はいう。「まぁ、現実には相当厳しいでしょうね。それほど彼女の状態は悪いということです。もし、周囲が強引にステージに立たせるなんてことがあれば、それこそ人権問題だと思いますよ。はっきり言いますが、彼女の精神状態と体調は、全盛期だった80年代半ばからすでに壊れはじめ、90年代~00年代前半は一進一退を繰り返しながらも悪化の一途をたどり、00年代半ば以降は完全に崩壊してしまったとみる関係者も多い。復活なんてナンセンスですよ」

 中森明菜の情緒不安定ぶりはこれまで報じられてきたが、いまや彼女の状態は「重度の病」と呼べるほど深刻らしい。表向きは「帯状疱疹による体調不良」などといわれているが、実際は重いうつ病とも言われてる。

 実は筆者も今から5年ほど前、渋谷の蕎麦屋から出てくる中森明菜を見かけたことがあり、そのやせ細った姿に衝撃を覚えた。彼女が蕎麦好きなのかどうかはわからないが、数年前にある週刊誌で、やはり蕎麦屋で食事をしているところを目撃した人の話として、明菜が蕎麦の汁にタバスコを丸ごと1本分入れて食べていた、という記事が掲載されたこともある。さまざまな関係者の話を総合すると、どこまで「ヤバい状態」なのかは不明だが、彼女の現在の状態が普通ではないのは間違いないだろう。

マイホーム資金に8000万円騙し取られた!?

 闇や負を感じさせる芸能人は数多いが、中森明菜の右に出る者はいないだろう。80年代、松田聖子、小泉今日子らとともに一世を風靡したアイドルだが、芸能界における地位は、今や天と地ほどの差があるといっていい。

 2年連続レコード大賞受賞という「偉業」を成し遂げた85年~86年当時、全盛期の彼女を何度も取材したことがあるベテラン芸能記者は、その理由を次のように語る。

「要は図太さの違いです。聖子とキョンキョンは、実力もさることながら、その図太さにおいて芸能界随一といっていい。しかし、明菜はあまりにも脆かった。芸能界という魔物が蠢く〝異界〟を生きるには、あまりにも純粋すぎた」

 中森明菜と言えば自殺未遂騒動でも有名だが、いまや「ジャニーズの長男」と呼ばれるほどの立場に登りつめた近藤真彦とジャニーズ事務所のメリー喜多川副社長に「騙され」、それが自殺未遂の原因だったと報じられたこともある。さらに、「2人のマイホーム資金に」とそそのかされ、8000万円もの大金を近藤に「騙し取られた」とも……。

「明菜の”崩壊”の理由が、近藤真彦と彼のバックであるジャニーズ事務所にあるのは、当時を知る関係者なら誰もが認めるところでしょう。ジャニーズは事務所の力を背景に、純粋な明菜の心を欺き、傷つけ、そして破壊してしまった。彼女はジャニーズによって潰されたのも同然です」

 芸能界の闇はあまりに深い。明菜もその犠牲者のひとりなのかもしれない。果たして復活はあるのだろうか?

(取材・文/小林靖樹)

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