我が子の前で局部イジり…ヤバすぎる危険ドラッグ中毒者

百害あって一利なし、とはこのことだ

 12月3日、東京都・世田谷区のマンションにて男が隣人女性宅に侵入し、ナイフで切りつけるという事件が発生した。「しぇしぇしぇのしぇー」と意味不明の言葉を繰り返す男は危険ドラッグを吸ったとみられ、再び危険ドラッグの恐ろしさを世に知らしめる形となった。中国ルートで強毒化した危険ドラッグが日本に流入しているといわれる昨今、危険ドラッグを吸った結果、奇行に走り、人生を狂わせる人が後を絶たない。

 不動産販売の営業部ホープとして鳴らしていた坂崎太一氏(31)もその一人だ。彼は、2年前まで幸せの絶頂期にいた。妻にめとったのは六本木の高級キャバクラのホステス。子宝にも恵まれ、順風満帆なはずだった。

 ところがある時、坂崎さんは脱法ドラッグに手を出してしまう。

「昔、クサ(大麻)や玉(MDMA)は食ってたんです。さすがに子持ちでイリーガルなドラッグはまずいけれど、脱法ならいいかなって、知り合いが持ってきたハーブを吸ってみた。これがきっかけでとんでもない醜態をさらしてしまいました」

子供の前で局部いじり

 坂崎氏が脱法ハーブに口をつけるや、無間地獄が始まった。いわく、

「吸ってもたいして気持ちよくないんです。でももっと欲しい、もっと欲しいという欲求が雪だるまのように膨らんでいく。気がつけばハーブのことしか考えてない。絶え間なく吸うようになっていました。風呂にも入らなくなり、家ではエロ動画を勃たない男性器をなんとなく何時間もいじって。2歳になる子供に何回も見られています」

 危険ドラッグの中には、性欲を加速させるものもあるらしい。坂崎氏はとんでもない奇行に出た。

「風俗に行くじゃないですか。風俗嬢に体を舐められることを見越して、自分の体にパウダー状の脱法ドラッグを塗っておくんです。『なんか苦いんですけど……』と一発でバレて、危うく店にチクられそうになったので、パニクってしまって……パンツ一枚で靴も履かずにホテルを飛び出しました。風俗店からの報復が怖いので、しばらくコインパーキングに駐めてある車の下に隠れてやり過ごしましたよ。その間もハーブは吸っていましたが……」

 このままでは、廃人まっしぐら。危機感を覚えた坂崎氏は病院に入院、更正の道を選んだ。が、誘惑は並大抵のものではなかった。

「見舞いに来てくれる男友達に、買ってきてくれと頼んでしまって。当然、断られるのですが、それでもしつこく求めてしまって……友達をずいぶん無くしました」

 そんな状況に愛想を尽かした奥さんは、息子を連れて田舎に帰ってしまった。勤務先の不動産会社からも解雇を言い渡され、エリート営業マンから無職に転落。人生は完全に狂ってしまった。

 悲惨な体験談を語ってくれた坂崎さん。残念なことに、今でも危険ドラッグとの縁を完全には断ち切れていない。坂崎さんの友人がため息混じりに語った。

「秋にお台場で野外イベントがあったのですが、あいつそこで脱法ハーブを吸いまくって。肩と手をぐるんぐるん回しながら会場をウロウロするんです。目は血走っていて話しかけても要領を得ず、突然抱きついてきたので張り倒しました。でも何度も何度も起き上がってきて……ゾンビみたいでみんな逃げてました。後で聞いたら『まったく記憶はない』と。本当に危ないですよ」

「1時間便器を掃除していた」

 こうした危険ドラッグ中毒者の奇行の目撃情報はほかにもある。編集部に寄せられた一部のケースを紹介していこう。

「危険ドラッグを止めさせるようと説教するために、友人とある日、歌舞伎町の居酒屋で飲んでいたんです。途中、トイレに行くとその友人が席を立ち、20分しても帰ってこない。おかしいな、と思ってトイレを覗いたら、危険ドラッグを吸いながら、便器をずっと手でこすっているんですよね。『やめろ』って言っても、うるせえって言われて……最後は店員さんと一緒に引きずりましたが、結局1時間も便器を掃除してましたね」(31歳男性)

「危険ドラッグの吸いすぎで栄養失調になり、入院した友人を見舞いに行ったときです。ライターを持ってこいってしつこいので、理由を尋ねると『(危険ドラッグを)吸いたい』って……病院で吸って看護師さんに取り上げられたそうです。本当に呆れました。僕も頑なに拒否したんですが、それでも譲ろうとしない。最後に『ライター持っていくか、俺と友達やめるか選べ』って言ったら『ライター』と言われました。怒るというよりも可哀想になりましたね」(42歳男性)

 人生を狂わせる危険ドラッグ。これらが蔓延した背景を「モラルが崩壊した」と語るのは、元危険ドラッグ店店員のAだ。

「合法ドラッグ、脱法ドラッグと呼ばれていた時代は、店側も購入者に変な行動をとられると店が潰れてしまうので、しっかりと商品説明をしたり、注意喚起をしていた。また、変なルートの商品を売らなかったというのもある。だが、今はそんなのおかまいなし。当局が規制を強めたことで、なんでもいいから売りさばいて、勝ち逃げしようとしているのだと思います」

 結果、強毒化した危険ドラッグが蔓延したというわけだ。吸った者が一人で人生を狂わせるならまだしも、他人に危害を加える事件が相次いでいる昨今、その危険度は日を追うごとに増している。

(取材・文/DMMニュース編集部)

(Photo by Blind Nomad via flickr)

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