愛知県の女性(30)が13年前の高校時代に凍結保存した卵子を体外受精後に子宮へ戻し、今年8月に赤ちゃんを出産していたことがわかり、話題になっている。
女性は高校1年生時に悪性リンパ腫を発症。抗癌剤治療で不妊になる恐れがあったため、高校2年の時に卵子を2個採取し、凍結保存していた。その後、女性は悪性リンパ腫を克服し、昨年結婚。夫の精子で体外受精を行った。卵子を10年以上凍結保存して、出産に至るケースは珍しいという。
最近、耳にするようになったこの卵子凍結という技術。今回の女性は病気のために凍結を行ったが、一般的には将来に備えて保存するケースが多い。つまり女性が年齢を重ね、卵子の老化などで妊娠率が下がるより前に、未受精卵を採取し保存しておくのだ。採卵した卵子はマイナス196度で凍結保存され、妊娠が可能、あるいは希望する時期に解凍して体外受精し、子宮に戻される。
女性の晩婚化が増えてきている昨今、この技術があれば少子化など様々な問題が解決されるのではないかと思うが、実はこの卵子凍結、まだまだ普及しているとはいえない状況だ。その原因を、卵子凍結保存について取材中のライター・三浦ゆえさんに聞いてみた。
——最近、卵子凍結という技術をよく耳にしますが、実際、女性の間では普及しているのでしょうか?
三浦「残念ながらほとんど普及していないといっていいと思います。技術自体は10年以上前からあるのですが、実施している施設がまだまだ少ないんです。あとは費用ですね。施設にもよりますが、私が知っているところだと1回でだいたい50万円~ぐらいかかるんですが、それだけではなく卵子の保存料もかかります。卵子凍結は20代~30代前半のうちにしたほうが、妊娠の確率も高くなるのですが、その年代だとどうしても費用が負担になってしまうんです」
この卵子凍結がもっと普及すれば、日本が長年抱え、いまも解決の目処が立っていない少子化の問題もだいぶ軽減されると思うのだが、なかなか上手くはいかないようだ。いっそ国が補助金を出して費用を負担し、施設も増やせばいいのだが……。
13年前に凍結した卵子から…奇跡の誕生に世界が感動
2014.12.19 00:00
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