軽くおさらいしますと、フッ素(フッ化物)は、昔から虫歯の予防に定評のある成分。フッ素入りの歯みがき粉やガムは日本でも定番ですし、アメリカでは水道水にもふくまれていたりします。
・フッ素の害ってどんな症状なの?
その効果は1990年代から何度も立証されてまして(英文)、フッ素が歯にいいのは間違いないところ。その一方、ネットでは「フッ素には毒性がある!」なんて意見も見られまして、一般的には以下のような害が主張されている模様。
「骨がもろくなる」
「甲状腺の異常による慢性疲労」
「認知機能の低下」
「腎臓や肝機能の低下」
これらの問題は、おもに動物実験のデータから得られたものでして、たとえば、
「大量のフッ化物をあたえられたマウスの骨密度が下がった」(英文)
「マウスに30 mg/Lのフッ化物を投与したら甲状腺の機能が低下した」(英文)
「体内のフッ素量が多い牛は、甲状腺の異常が多かった」(英文)
などなど。これだけ見ると怖くなっちゃいますが、 実際のところは心配するようなレベルではないと思います。というのも、いずれの実験もメチャクチャ大量のフッ素を使ってまして、虫歯の予防に使うフッ素の量とは比較にならないんですよね。
・相当な量のフッ素を飲まないと害は出ない
具体的な数字で申しますと、1996年の調査(5)によれば、およそ1日10mg以上のフッ素を飲むと甲状腺に害が出てくるとのこと。小学校で使われるフッ化物量は1.6mgらしいので、1日に洗口液を6回も誤飲してようやく悪影響が出てくるレベルです。
・害は大量のフッ素を飲んだ人だけ
2001年に中国で行われた調査(6)でも、骨折の確率が上がったのは、日常的に大量のフッ素(4−7.97 mg/L)を飲んでいた人だけだったとか。こちらも、やはり虫歯予防の洗口液とは比べものにならないレベル。