北朝鮮「スパイ」容疑で華僑数十人逮捕、一部は収容所行き

| デイリーNKジャパン
北朝鮮「スパイ」容疑で華僑数十人逮捕、一部は収容所行き

先月、北朝鮮当局が韓国人男性らを拘束して発表した「スパイ事件」が様々な波紋を広げる中、この事件に関与した容疑で北朝鮮在住の華僑数十人が逮捕され、一部は終身刑の判決を受けて政治犯収容所に収監されたと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が17日に報じている。


労働新聞3月27日付が掲載した「韓国人スパイ」の記者会見写真

北朝鮮は中朝国境地域でスパイ活動を行っていたとして韓国人男性2人を逮捕し、先月27日に朝鮮中央テレビで2人の記者会見を放送した。その中で、「テロ分子どもにオルグされた中国国籍者に対してもテロ行為加担者として厳しい裁きを下す」と華僑の関与をほのめかしていた。

複数の北朝鮮内部情報筋はRFAの取材に対し、北朝鮮当局が平壌と平安北道(ピョンアンブクト)在住の華僑数十人を逮捕し、うち8人に終身刑を言い渡し政治犯収容所に収監したと語った。

また、平壌市の某幹部は、「逮捕された華僑の一部は保衛部での取り調べで容疑を認めたと聞いた。彼らは中国大使館の外交官と家族が見守る中、最高裁判所で終身刑を言い渡された」と証言した。

一方、華僑とのつながりがある平安北道の情報筋は「今回の事件が報道された後、新義州(シニジュ)市と龍川(リョンチョン)郡在住の華僑十数人が保衛部に逮捕された。彼らの行方はわからない」と語った。

今回の事件をきっかけに、保衛部は北朝鮮在住の華僑を厳しい監視のもとに置いているようだ。「迫害が続くことを恐れた一部の華僑は中国に逃げようとしており、知人の華僑は家族5人と共に既に中国に逃げ込んだ」(前出・情報筋)という。

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