名古屋では、むかしから老若男女とわず喫茶店が利用され、名古屋独特の喫茶文化が形成されてきた。
一説には名古屋は昔から茶道が盛んで、お茶好きな土地柄であったため、その延長で喫茶好きの人が多いため、独特の喫茶文化が形成されてきた、とも言われている。
そんな喫茶文化が花開いた名古屋には、もう1つ忘れてならない文化がある。それが味噌カツやどて煮、味噌煮込みうどんに代表される味噌文化だ。
名古屋の味噌は、一般に「赤味噌」と言われているが、「赤味噌」には大豆の100%で造る「豆味噌」と、大豆に米麹を入れる「米味噌」の2つがある。
ここでいう名古屋の味噌文化の礎となっている「赤味噌」とは、「豆味噌」を指し、色が赤褐色で濃いのが特徴。
実はこの「豆味噌」を使っているのは全国でも東海三県(愛知、岐阜、三重)のみ。実は東海三県以外で使っている「赤味噌」というのは「米味噌」を指し、「豆味噌」ほど色が濃くなく、味も甘いのが特徴だ。
この東海三県で親しまれている赤味噌をたっぷり使った呑兵衛の愛するツマミを堪能できるお店こそ、今回ご紹介する「どてやき」の銘店「のんき屋」だ。
・名古屋における「どてやき」の草分け的存在
こちらのお店は昭和29年(1954年)創業の老舗。名古屋駅からも近いため、多くの出張者は仕事も重要だが、仕事の後のこの店を楽しみにしている、と言われるほどの名店だ。
・豊富でコスパ抜群なメニュー
味噌ダレで煮込まれたおでんや「どてやき」、そして備長炭で焼くとん焼、串かつなどのメインの他に、自家製の浅漬けや枝豆など、脇をしっかりと固める味わい深いメニューが並ぶ。しかもそのどれもが激安という、呑兵衛にとってのパラダイスのような場所なのだ。