『その「油」をかえなさい!』(内海聡著、あさ出版)は、テーマを油に絞り、基本から知られざるエピソードまでを解説した書籍。
きょうはそのなかから、植物性油脂についての記述を引き出してみたいと思います。
■「植物性だから健康的」は大間違い?
植物性油脂についての大前提として、著者は「植物性油脂は健康的」というのは、現代になって広まった大欺瞞だと断定しています。
また、最近よくいわれるとおり、自然な動物性油脂であるバターに対し、マーガリンは分子構造をねじ曲げられたトランス脂肪酸が含まれているもの。健康的であるはずがありません。
■オメガ6とオメガ3のバランスが重要!
そして植物性油脂についていえば、まず考えたいのはオメガ6とオメガ3のバランスだそう。脂肪酸は細胞膜の材料になりますが、脂肪酸のかたちのままでは細胞膜をつくることは不可能。
細胞膜を形成しているのは、リン酸と脂肪酸が結合した、水にも油にも親和性の高いリン脂質という物質。つまり脂肪酸は、リン酸と結合して初めて細胞膜を形成できるわけです。
オメガ6とオメガ3のバランスが重要だというのは、いいかえれば、「バランスよくリン酸と結合することで、健康な細胞をつくれる」ということ。
注目したいのは、オメガ6が炎症を促進する一方、オメガ3は炎症を抑制するという点。両者は拮抗する作用を持っており、どちらもからだには必要なのです。
オメガ6が多すぎれば、リン脂質はオメガ6優位になって炎症が起こりやすい細胞膜がつくられることに、しかしそこにオメガ3が適度に含まれれば、炎症を抑制できる細胞がつくられるわけです。
一方、オメガ6が足りなければ、人体はウイルスや菌と戦えなくなり、オメガ3が足りなければ、細胞は炎症だらけになって機能不全に陥ることに。片方の作用だけが促進されすぎてはいけないということです。
だからバランスが重要なのですが、問題は、現代人はたいていオメガ6をとりすぎているという事実。