在日コリアンが強制送還?通名廃止? ウワサを市役所で確認してみた

| デイリーNKジャパン
在日コリアンが強制送還?通名廃止? ウワサを市役所で確認してみた

ネット上に奇天烈な噂が流れている。その噂とは、「7月9日を境に在日コリアンが摘発され本国へ強制送還される」というものだ。

普段、この手の話はスルーしてしまうことが多いのだが、在日コリアンである私からすれば、たとえデマであっても、こうした話が流れること自体、まったく無視すべき現象ではない。なぜなら7月9日を前にして、そこそこ有名な著述家までもがこのウワサを信じきっており、ウワサは確実に「悪質なデマ」に転じ、拡散されていたからだ。

もっとも、この手の話は日付がハッキリしている分、その日を境に事実が明らかになるからわかりやすい。悪質なデマ「7・9在日強制送還説」をおおまかにまとめると以下の通りだ。

◇「外国人登録証明書の廃止・特別永住者証明書への切り替え」をもって在日朝鮮人の通名使用が禁止される。使用したら不法滞在とみなされ、強制送還となる。

◇7月8日までに在留カードを更新せねばならず、しなければ不法滞在。入管に通報すれば即時、強制送還にできる。

◇韓国の兵役義務を満たしていない在日にはパスポートが発給されず、特別永住者証明書の切り替えができないので不法滞在となり、強制送還される。

ちょうど私も特別永住者証明書への切り替え時期だったので、確認も兼ねて居住地の市役所で手続きしたのだが、実に他愛ないやり取りだけでデマだということが裏付けられた。むしろ質問をぶつけた担当者に、「はあ!?」という怪訝そうな反応をされてしまったくらいである。

その担当者によれば、「新しい証明書に『通名』は記載されませんが、以前と同じく基本的に公的書類にも普通に使用できます。在日コリアンが日本から強制送還になることもありません」という。同様の質問を韓国大使館関係者にも確認したが、兵役義務の話も含めてこちらもまったくのデマであると改めて確認できた。

以上、笑い話で済ませても良いぐらいのものだが、それでもこうしたデマに厄介な“機能”が備わっているのも事実だ。おそらく今後、レイシストや排外主義者の一部(あるいは相当部分)は、この「7・9在日強制送還説」を根拠に、合法的に滞在している在日コリアンや在日外国人に対して次のように罵声を浴びせるだろう。

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