【新国立競技場】白紙となってからの関係者の振る舞いに注目|プチ鹿島の『余計な下世話!』

【新国立競技場】白紙となってからの関係者の振る舞いに注目|プチ鹿島の『余計な下世話!』

《果たして「森喜朗競技場」は今の計画のまま2019年のラグビーワールドカップに間に合うのか。私は浅田真央にならって「ハーフハーフ」と予想しておきたい。》

 昨年6月に当コラムで書いた文章の締めである。

  森喜朗の悲願は崩れた。ハーフハーフどころではなかった。「白紙」となってからの各人の振る舞いをチェックしておくと面白い。正直な気分が伝わってくるからだ。

 今、森喜朗(東京五輪組織委員長)と舛添要一(都知事)からサンドバッグ状態なのが下村文科相である。集中砲火を浴びている。まず森喜朗はこんな具合。

「責任は文科省にある。つまり文科相。」(7月18日放送・BS朝日「激論!クロスファイア」)

 「極めて非礼、不愉快だ」「僕から言っておく」森氏が激怒 下村文科相が五輪会合を途中退席(産経新聞7月22日 )

 せっかく自分が大きな土産(ラグビーW杯&東京五輪)を勝ち取ってきて「新国立建て直し」が勢いづいたのに、任せておいたらいつの間にか白紙になってしまった。人たらし術だけは天下一品の社長(文教族のドン)が、仕事のできない部下(文科省)を叱る感じか。

 これに負けていないのが舛添要一である。そもそも舛添とは何か。私は「元祖ガヤ芸人」だと思っている。私が初めてマスゾエを見たのは80年代後半の「朝まで生テレビ」だった。いい大人たちが人の話を聞いていない。自分の主張ばかりする。そのうち怒鳴り合いが始まる。「いったんCM」(司会・田原総一朗)。そんな現場でマズゾエは大島渚、野坂昭如、西部邁など海千山千の論客に混じり、若手ながら目立っていた。遠くの席からでも論戦に割って入る戦闘能力は「ガヤ芸人」そのものだった。

 見る側にとっては、都知事とか大臣の座にいるより、目を見開きながら時には意地悪としか思えないツッコミをネチネチ言うひな壇のマスゾエこそ「我々の知っている舛添」なのである。

 マスゾエは、テレビ文化人出身ならではの特性を生かし、5月18日の下村文科相との会談はマスコミ全公開にした。その際、「都がなぜ500億も払うのか」などツッコんでみせた。ガヤ芸人の久しぶりの本領発揮である。

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