カナダ・トロント大学の電気・コンピュータ工学部の研究チームが2つの有望な太陽電池材料を組合わせることで、高効率LED照明のための新プラットフォームを開発した。
■ どんな研究なのか?
研究チームはペロブスカイト結晶(チタン酸カルシウム)にコロイド量子ドットと呼ばれる強い発光性を持つナノ粒子を埋め込むことに成功。
課題となったのはこの2つの結晶構造を整列させることだったと言う。2つの異なる結晶がブレンドされず、シームレスに結晶が結合するための新たな接続方法を考案。
溶液中の量子ドットの周囲にナノスケールの“足場”を構築することにより、足場の周りにペロブスカイト結晶が成長、両結晶が整列した。
2つの結晶を組み合わせることにより、『自己吸収』(同波長の光エネルギーの再吸収により発光効率が落ちる現象)問題を解決できる利点があるという。
■ 今後は様々なものに応用が可能
コロイド量子ドットによる発光はペロブスカイト型の吸収スペクトルと重複しないため、再吸収現象が起きないという理屈だ。
今回エネルギー効率が高い近赤外LEDの実現に目処がたったことで、今後ナイトビジョン(暗視技術)や生物医学イメージング、高速通信などへの活用が見込まれるという。
研究チームはこの新材料を溶液処理に適合するように設計しており、商用的にも安価かつ容易に太陽光薄膜などにも組み込むことができるとしている。