【未解決事件の闇17】女性編集者失踪・愛人の影~「殺してと言ったら本当に殺してしまった」

【未解決事件の闇17】女性編集者失踪・愛人の影~「殺してと言ったら本当に殺してしまった」

特集ルポ:未解決事件の闇17 ~伊勢・女性編集者失踪事件

 失踪当夜の午前2時すぎ、Xは愛人のA子に電話をかけ、5分あまり話している。そしてこの電話の後、A子は仲のいい友人にとんでもないことを漏らしたという。ある捜査関係者は証言する。

「A子の連れの倫子(仮名)という女が、A子から聞いたという話があるんです。それは「Xに、あんた浮気してるんとちゃうの。殺して殺して、って言ったらXは本当に殺してしまった。彼が得意にしているダイビングで魚の餌にした」というものです」

 こうした話は本来であればA子本人に直撃したいところではあるが、現在の住所がどこなのかわからない。そこで僕は、A子の実家を直撃した。すると父親はひどく立腹した。

「辻出さんの事件? 娘は有罪とでも言うんか。ちゃうんやろ? 胸くそ悪いなあ。当時はそれこそごった返すほどマスコミが来よったけど、なんで今さら...。思い出すだけで腹が立つわ。帰ってくれるか」

「これ読んでいただけましたか」

 そういってあらかじめ送っておいた手紙のことを話に出した。文面には「殺して殺して、って言ったら本当に殺してしまった」と娘のA子さんが話していたかを問う内容だった。

「あんたの手紙、もちろん読ましてもらった。だけどなんでワシのところに来るか? ワシは何も知らんぞ。Xのところに言って聞けばええやろ」

「娘さんから聞いてないですか」

「娘は事件のことについて何も言わん。とにかくワシは何も知らんからな」

 そういって手紙をついに突っ返された。そして、ぴしゃっと玄関の戸を閉められた。

 ならば、ということでA子の友人で、水商売系の店で働いていたときの同僚、倫子に話しを聞くことにした。名古屋中心部から15キロほど離れた名古屋郊外のベッドタウンにある住所を訪ねようと、タクシーに乗り込み、行き先を告げた。そして僕は言った。

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