【TIF】アイドル公演中にシャンプーまで?深刻なファンの"マナー問題"

「TOKYO IDOL FESTIVAL」(通称TIF)は世界最大のアイドルフェスとして2010年の初開催以来、6回目の開催となる。今年は8月1日と2日、お台場・青梅周辺エリアで開催され、5万1481人が参加。昨年の来場者数4万1282人より約1万人の来場者増加となり過去最高の動員となった。
毎年来場者数が増加している背景には国内のアイドルファンだけに留まらず、最近はこのTIFのためにわざわざ海外から参加する熱心なファンも多いことも挙げられる。また、SKE48やHKT48、でんぱ組.incなど、すでに知名度が高いアイドルグループから、Negiccoのようなローカルアイドルグループに至るまで多様なアイドルが出演することに加え、チケット不要のフリーエリアやアイドルと触れ合える物販エリアが充実しているのも、このフェスの特徴だ。
AKB48グループの人気メンバーの相次ぐ卒業により、昨今はアイドルブーム終焉の声も聞こえてくるが、TIFの盛り上がりを見る限りではまだまだアイドル界は熱いと言えよう。グループ増加によりファンが散らばっただけで、アイドルファンの全体数は年々増加傾向にあるように思える。
ファンのマナーで出演中止に
そんな中、今年のTIFで問題視されたのがファンのマナーだった。1日目に出演したBiSHとPOPの2グループが、予定されていた2日目の出演を急遽中止することとなった。TIF側は「アーティストの事情により」と発表したが、これは、ライブ中の度重なるファンのリフトやダイブなどの危険行為が問題視されたためと思われる。この2組は同じ事務所に所属しており、ともに激しいライブパフォーマンスを売りにしているいわゆる“暴動系”アイドル。最近、この2つのグループだけでなく、全国各地でファンの騒ぎ方が問題となっている。
「最近は“騒いだもん勝ち”的な風潮があります。若い子たちの間ではどれだけ人と違う騒ぎ方ができるのか競っているんです。アイドルライブなのにモッシュやダイブは当たり前、さらにはトランポリンを持ち込んだり、リフトされながら男同士でキスをしたりとか、もうめちゃくちゃですよ。少し前の話ですと、赤マルダッシュというグループのライブ中にリフトされた上半身裸の男性がシャンプーするという常軌を逸した行為をして、その光景を見たメンバーの子がバカにされていると思ったのか、泣き出したこともありました。今回のTIFでのBiSHやPOPの件にしても、暴れたと思われるファンが2日目の出演が中止になったと聞いてSNSで自分の手柄かのように自慢しているんですから本当にタチが悪いですよ」(TIFの会場にいた男性ファン)
“暴動系”をはじめ、多様なグループが生まれるのは、アイドルの可能性を広げる上でも悪いことではないだろう。ただし、TIFのように多様なファンが集まる中、事前に会場側から注意されているにもかかわらず、ファンが暴れまわるのは明らかに問題だ。今後も運営側はその対応に苦慮しそうだ。
(取材・文/丸山あゆみ)