言葉の発達が遅くて心配…大丈夫!子どもが「自然としゃべるようになる」法則があると判明
子どもの成長過程では、歩いたり、言葉を喋ったり、文字を書いたりと様々な節目がありますね。
この中で周りの子どもに比べて言葉が遅いと「うちの子は発達が遅い、早い」とそこだけに焦点がいってしまって不安を募らせては、読み聞かせなどをしながら訓練をしようとするママがいます。
でも、人間には“心”があります。子どもに「話がしたい」という気持ちが起こらない限りはなかなかうまくはいかないものです。
そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が子どもが言葉を喋る動機について、15歳になる息子の幼児期の実体験をもとにお話したいと思います。
■子どもが「他人の真似をすること」は大切なコトだった!
筆者の子どもはもう中学生ですが知的障害のある自閉症です。幼い頃は脳の機能障害のため、人見知りも一切なく、かといって誰かがあやしても笑う訳でもなく……、そこに人がいないかの如く振る舞っていました。目の前に人の顔が現れても、まるで人を石や岩と思っているような態度でした。
スイミングスクールに通わせた時のこと。準備体操の時間、他の子どもはコーチの体操の見本を真似して、膝を曲げて屈伸運動したり手をブラブラさせていましたが、息子はいつまでもそこに棒のように突っ立っているだけでした。何とか真似をさせようと大人が手足を持って引っ張りましたが、手を放すと途端にだらんとしてしまいました。
「上の子の真似ばかりして困る」と嘆いているママがいますが、これって凄いことなんです。人に関心があるからこそ真似をしようとするのです。そして、言葉も出てきます。
息子は人に関心がないので、コーチの真似をすることがなかったのです。模倣することができないので、言葉の発達も遅れました。
■息子が発した初めての言葉はなんと!
こうして、筆者の息子は6歳まで口から音を出しませんでした。乳児の時代、マンマ、ワンワンの喃語も一切なし。生まれて初めての言葉を発したのが、渋谷のデパートの最上階のうどん屋で大好きなキツネうどんを食べていた時のことです。
器にうどんが1本残っていました。たった、5cmほどのうどんです。筆者が底に1本うどんが残ったままの器を下げようとした時、息子が“初めての言葉”を発しました。
「まだ、食べる!」
いきなり二語文喋りました!
当時、必死に障がい児用の療育訓練に通い言葉だけのトレーニングを受けていましたが、なかなか出なかった言葉。でも、よほどうどんが食べたかったのでしょう。「まだ食べる!」と言ったら店員が下げようとした器の手を慌てて引っ込めました。
子どもにとって“要求を叶えたい”という動機があって初めて出るのが言葉なんだと思った瞬間でした。
この出来事をきっかけに、息子は「喋れば希望が叶えられる」と思ったのでしょう。少しずつ言葉が出てきました。今は15歳になりますが、言葉は5歳児程度、コミュニケーションというよりも自分の要求を伝えるだけの一方通行の言葉ですが、「昔に比べれば言葉が増えたなあ」と目を細めている親馬鹿な筆者です。
いかがでしたか。
何事も全体発達の中で出来るようになってくるものです。親の思いから焦って子どもにしつけようとしてはダメなのです。
オムツだって体と心の全体発達の中で取れていきます。歩くのも「あそこに移動したい」と思うから歩こうとします。文字に興味をもって「文章を書いてみたい」という段階に進むのも「自分の名前を書いてみたい」「お友達にお手紙を書きたい」といった気持ちが強い動機になったりします。
表面的な事象だけを伸ばそうとしないことが大切ですよ。