精神障害についての8つの誤解

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精神障害についての8つの誤解
精神障害についての8つの誤解


 精神障害については、バカげていることから、矛盾していること、あるいはもっともらしいことまで、多くの伝説がいまだにささやかれているが、残念なことにほとんどが間違っている。こうした見方が精神的な問題を抱えて苦しんでいる人が本当に必要とする支援や注目を受けるのを困難にしている。ここでは精神障害についての8つの思い違いについて見ていくことにしよう。

1. 精神障害は生活を破綻させてしまうが、一般的によく起こる疾患というわけではない。

 米国立精神保健研究所の最近の研究によると、毎年、アメリカ人成人の18.6%(4300万人)がなんらかの精神疾患に苦しんでいるという。13歳から18歳の思春期の子供たちになると、その割合は20%になる。こうした患者の45%もが、同時に複数の症状に苦しんでいて、全人口のおよそ6%が深刻な精神障害のため、なにもできない状態に陥っているという。


2. 精神障害の発生率は誇張されすぎている

 医者が患者を釣り上げ、製薬会社が新たなターゲットを見つけやすくするために、こう言っているという説もあるが、精神障害は現実のことで、重大な困難を引き起こす。精神障害の発生率が異常に高いように見えるのなら、それは恥だと思って否定し、以前は秘密にされていた人たちのことをまわりが知るようになったからだと言える。


3. いわゆる"精神的な病気"の一部は、ひ弱さや怠慢の言い訳にすぎない。泣き言を言うのをやめて、腰を上げて仕事を探しに行くこと。

 「精神障害は心の弱さ、自分はダメだという劣等感を無理やり正当化しているだけ」と言っている人は知ったかぶりをしているだけだ。精神障害は、年齢、人種、性差、民族性、職業、宗教、社会階層、経済的階級、民族的背景、支持政党や人生哲学を問わず発生するものだ。


4. 精神的に病んでいるときは、仕事に就くことができないし、適切に自分や家族の面倒をみることもできない。

 重い精神障害の場合には当てはまることもあるが、障害があってもほとんどの人は仕事の要求に応えられるし、家族への責任も果たせる。しかし、あまりにも多くの患者が健全そうに見えるため、もっとも近しい人でさえ、彼らがどれほど苦しんでいるか気がつかない。


5. 精神疾患は暴力に向かう傾向があるので、もっと危険視するべきだ。

 あらゆる研究から、精神疾患の人が犯罪者そのものになるよりも、暴力の犠牲になりやすいことがわかっている。精神障害をもつ人が暴力的になるのは、虐待と関係していることが多い。最近の研究では、暴力に向かう精神障害者が自分自身を傷つける割合は11倍も高く、これは防衛のためにしばしばとられる行動だと言われている。


6. 精神障害は生物学的なものであることは、最新の科学が証明している

 一部正しいが、必ずしもそうだとは言えない。医学研究者は精神障害を神経学の要素から研究している。昔、構ってもらえなかったとか、理解されなかったといった原因を深く掘り下げる技術ができたからだ。確かに精神障害には生物学的、神経学的な強い要素があるが、物事を合理的に絞り込んで、物理と化学ですべてを説明しようとする場合は、無視されているが重要な環境的、心理学的要素も踏まえた上での理解があってこそ成立する。


7. 薬だけで、うつや不安障害から回復することができる。

 確かに、薬はうつや不安障害には本当に効く治療法だ。精神科医は、判で押したようにこうした障害の薬を処方しているが、これは証拠に基づいた習慣として根づいている。

 しかし、一時的に使うのに留め、心理療法、相互支援グループ、病気の始まりや悪化と関係する生活の中の引き金を取り除くための自立戦略と併用すれば、薬による治療は最高の効果が得られる


8. 精神障害者は助けてもらいたい時に自殺を試みる

 必ずしもそうとは言い切れない。精神障害に苦しむ人は、助けを求めても誰も気が付かなかったり、真剣に受け止めてもらえなかった時には自殺を試みようとするが、狂言自殺でない場合、自殺の段階まで至ったらもうそれはあきらめの境地となっている。

 精神障害が原因の自殺未遂は、すぐに介入してなんとかしてやらなくてはいけないというひとつのサインだが、その前に彼らが発している助けの求めにいつでもすぐに応じてあげる必要がある。


via:psychcentral

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