ふとんクリーナー市場が熱い。今回は自らもふとんクリーナーユーザーである記者が、先に紹介した『レイコップRP』、シャープの『コロネ』に加えて、ジェネリック家電『ROOMMATE UVふとんクリーナー ノーノーアレルⅡ』の3台を徹底比較する！

■レイコップが開拓したふとんクリーナー市場に、ジェネリック家電も登場！
快適な睡眠を求めて。2012年頃から『レイコップ』の爆発的なヒットを受けて、ふとんクリーナー市場は確立された。いまや家電量販店に行けばコーナーが設けられているのを目にすることができる。花粉やPM2.5のアレル物質の影響などから、以前のように外に布団を干すのが難しい現代。また忙しい現代人にとっては、日中に布団を干すのも難しい。また布団を干す作業は重労働。干すよりも快適なふとん専用のクリーナーは、消費者の潜在ニーズを具現化してみせたのだ。
2015年5月発売のシャープ『コロネ』は後発だけに、様々な独自の工夫が凝らされていることは先の記事でご紹介した通り。
そしてジェネリック家電である。ノーブランド品とか類似商品といえばわかりやすいだろうか。ヒット商品の機能を模倣して安価に発売される家電の総称で、近年は取り扱う量販店が増えている。株式会社イーバランスから発売されている『ノーノーアレルⅡ』はUVランプ搭載のハンディふとんクリーナーで、これがレイコップを意識して作られているのは間違いないだろう。
さて、比較する3つの機種を、順番にご紹介しよう。

■レイコップRP (RP-100)

2015年2月28日発売。韓国製。 従来機種と同じく「光クリーンメカニズム」を採用。新たに約70℃に暖めた温風による布団乾燥機能 「ドライエアブロー」が搭載された最新機種。
詳しくは、「ドライエアブロー搭載！ 新機種『レイコップRP』はどう変わったのか、実際に使ってみた！」参照。

■SHARPコロネ (EC-HX100)

2015年5月21日発売。日本製。ヒートサイクロン搭載。プラズマクラスターイオン搭載。40℃の熱を与えて、ふとんの繊維からダニのツメを離して吸う。
詳しくは、「熱ではがしてサイクロンで吸う！シャープのふとん専用掃除機『Cornet（コロネ）』をお試ししてみた！」参照。

■ROOMMATE UVふとんクリーナー ノーノーアレルⅡ (EB-RM600MA)

この機種のみ、おためし新商品ナビとしては初めての検証となるので、細かく見ていこう。

2015年6月発売（株式会社イーバランス）。中国製。
片手で使えるコンパクトサイズのふとん掃除機で、UVランプを搭載しダニの潜む場所に照らしてアレル物質を分解・除菌。HEPAフィルターを搭載しているので排気もキレイ。

布団・枕・マットレス・ソファー・ぬいぐるみなどのダニ退治やホコリ取りに便利。

サイズは幅26×奥行き28.5×高さ12cm。重さは1.4kgと軽い。ハンディクリーナーのような感じだ。電源コードの長さは約5m。小さいながらそれなりにパワーもある。吸引仕事率は30w。 音はキィーンという高音が混じった音で、それなりに大きい。UVランプのパワーは4w。
UVランプ、吸い込み口ともに、とても小さい。布団の上を細かく掃除していく必要がある。
フィルターは取り外して、水洗い出来る仕様。

■いよいよ、3種のふとん掃除クリーナーを比較!

それぞれの掃除機を１週間以上使ったみた上で、使いやすい点や気になった点をあげていこう。以下、 レイコップRP=レイコップ、 SHARPコロネ=コロネ、 UVふとんクリーナーノーノーアレルⅡ=ノーノーアレルⅡと表記する。

■重さと操作性は？

何と言っても、重たくて操作しづらいのは約3.4kgの重さがあるレイコップ。 女性や高齢者には扱いが大変だ。 首や腰、肩、腕に負担のかかる重さ。 重さゆえに布団との密着度は感じられるが、 常に掃除をしたい、家族全員の布団を掃除したいなど 、毎日のこととなると、やはりこの重さは最大のネック。
一方でコロネ(約2kg)は布団の上をすべるように掃除させることが出来るので そういった意味では扱いやすい。 ノーノーアレルⅡ(約1.2kg)はひときわ軽いので片手でも扱うことが出来て小回りがきく。 レイコップ、コロネが平面しか掃除出来ないのに対し、こちらは ソファやぬいぐるみなど、立体的なものも 掃除しやすい。

■ゴミの取れ方は？

※写真はそれぞれ2日間連続で1枚の敷き布団・掛け布団を掃除した時に取れたゴミの量。
これはレイコップ、コロネともに 白い粉末状のゴミが取れているのが見ても分かる。 一方でノーノーアレルⅡは表面のゴミを取っているだけという印象。 たたき機能がついておらず、吸い込み口も小さい。 小型ゆえに使い手が素早く動かしてしまうこともありそうだ。レイコップとコロネは、ふとんの内部から取れているように感じられた。

レイコップ、コロネは１回掃除するたびにしっかりとゴミが出てくる。 レイコップは粉末状のゴミがフィルターにびっしり。 コロネはサイクロンの力で綿埃と粉末状のゴミに分解。 見た目の印象としては、コロネの方がよりたくさん取れている気がした。
ノーノーアレルⅡも全く取れないわけではないが、ゴミの量は圧倒的に他２種に比べ少ない。

■布団のスッキリ感は？

これにおいても、レイコップとコロネは 掃除をした後のすっきり感が違う。
レイコップはヒーターでふっくら感もあり UVライトによる除菌のおかげか、仕上がりがすっきり。 ニオイも取れているように感じる。 コロネもレイコップほどの高い温度ではないが 温風を出すので、布団内部に空気が送られる感じで多少の湿気は飛ばしてくれる。 また、プラズマクラスターイオン効果で布団のニオイが取れており、掃除後は文句なく快適。 掃除をする度に効果が感じられるような気がして充実感がある。
ノーノーアレルⅡは、UVランプの出力が４wと、レイコップの１６wに比べてかなり低い。 またランプ自体も小さく頼りない。心理的な影響も少なくないかもしれないが、ほとんど効果は感じられず、レイコップやコロネをかけた後のすっきり感は残念ながらない。

■価格を比較

レイコップは5万5,370円と比較した中では1番高額。収納台は別売り。
レイコップ ふとんクリーナー ホワイト RP-100JWH コロネは4万2980円。こちらも決して安くはないが、レイコップでは別売6,000円程度の収納台もはじめからついている。レイコップ、コロネは本体が大きいので、スタンドさせる収納台があることで扱いやすさが変わってくる。
シャープ サイクロンふとん掃除機 シルバー系 EC-HX100-S ノーノーアレルⅡは１万4000円前後。ネットなどではすでに6,000円程度で購入できるところもある。こちらは収納台はないが、小さいので持ち運びや収納にはそれほど困らないだろう。
ROOMMATE UVふとんクリーナー ノーノーアレルII EB-RM600MA

■総評・・・
布団が気持ちが良いと感じるのはレイコップとコロネ。 レイコップの方が多少満足感は強いかもしれない。

コロネも、使ってみるとなかなか良い。 レイコップは非常に重たいのに対して、コロネは扱いやすい。 布団の上をすべるように動くし、掃除がしやすいのだ。 プラズマクラスターイオンの効果を意外と実感できるので、 ここをもっと強調してもいいのではないかと思ったほどだ。 どちらも温風を出すが、レイコップの方がパワーがある。

ノーノーアレルⅡについては、他の2つと比べて機能に大きな差がある。実売価格で五分の一程度なので多くを望むのは酷だろうが、ふとんクリーナーとして、かなり物足りない。 ふとん表面のゴミを吸いたいだけなら、掃除機に布団用のヘッドを取り付けて 吸い込む方が早いだろう。しかし、小型なので操作性は良く、気になった時にサッと使える。 布団だけに限らず、ソファやクッションなどに使えるのもいいかもしれない。つまりハンディクリーナーにおまけでUVライトが付いていると考えれば、価格なりの使い勝手は感じられるはずだ。


布団の内部から少しでもダニの死骸を吸い取りたい。花粉やダニ、ハウスダストなどアレル物質を少しでも除去したい。 このような観点から選ぶのであれば、レイコップ、コロネはどちらもオススメ。 ただし、選ぶときには家電量販店などで実機を確認してほしい。 特に今回取り上げたレイコップ、機種名『レイコップ RP』はかなり重たく、毎日の掃除が負担になってしまう可能性がある。 誰が何人分のふとんを掃除するのかなど、この重さと大きさを 扱うことが出来るのかを考えた方が良い。
掃除機とは別に、ふとん用として表面のゴミを吸い取りたいなら 小型のノーノーアレルⅡも悪くないだろう。

最後になったが吸排気の音については、3機種とも大きい。 夜間などの使用には注意が必要だ。

レイコップ　http://www.raycop.jp/product/rp/
SHARP コロネ　http://www.sharp.co.jp/souji/cornet_sp.html
ノーノーアレルⅡ http://www.e-balan.com/product/index.html