武藤敬司が語る橋本真也「アイツは夏と冬しか見せずにいなくなった」 (3/4ページ)
現在は東京スポーツを離れたが、プロレス界に多大な貢献をした柴田氏。その仕事のひとつとして、11年8月27日開催の、プロレス・オールスター戦ALL TOGETHERが思い出される。東日本大震災へのチャリティー興行として、日本武道館に17000人(超満員札止め)の観客を集めたのだ。
柴田 武藤さん、ALL TOGETHERでは、セミで小橋さんと組んで、矢野(通)、飯塚(高史)とやって、プロレス大賞ベストバウトにもなって。
武藤 まあ、あれはチャリティーだから、普段、俺たちのやってるプロレスの流れとは別の、お祭りと捉えてたよね。
柴田 いまだから言えるけど、僕個人としては対抗戦をもっと組みたかったんですけどね。いろんな提案をしたんだけど、会議を見てて無理だなって感じで。
武藤 まあ、結果的にはさ、2回で終わってるというのが事実ですよ。しかも、2回目は東スポさん主催じゃないし(12年2月19日・仙台サンプラザホール。主催は新日本、全日本、NOAH)。小橋なんてムーンサルトやったら怪我して、それで引退につながっちゃって。
柴田 でも、あれで昔のファンがだいぶ戻ってきたんですよ。久しぶりに観に来たって人が多くて。で、それからまた見続けてくれてる。そういう部分で、価値はあったと思いますね。
5月には、『東京スポーツ青春物語――大事なことはプロレスから学んだ』(飛鳥新社)を上梓した柴田氏。同著の中でもふれているが、プロレス界で武藤にかける思いは大きい。
柴田 橋本(真也)さん、三沢(光晴)さんが亡くなられて、蝶野(正洋)さん、川田(利明)さんはセミリタイア。小橋(建太)さん、田上(明)さんは引退して。武藤さんだけなんですよ。高い山であり続けてるのは。
武藤 ここへきて天龍(源一郎)さんも引退でね。いままで、そういった先輩方の背中を見てやってきたわけで。これからは暗闇を一人でどこへ行こうかって思う。でも、プロレスはある意味、歌みたいなもんだと思って、年齢を気にせず頑張りますよ。
柴田 懐メロでもいいんですよね。
武藤 橋本が、「プロレスは、人生の春夏秋冬を見せていくものだ」って。まあ、それを思えばね。