眼科専門医が教える。目に悪影響を及ぼす、ずさんなコンタクトレンズケアとは!?

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コンタクトレンズ(以下、レンズ)の利用者が年々増加するとともに、「レンズ使用者の7〜10%に眼障害が発生していると推察される」と、日本眼科医会の「コンタクトレンズによる眼障害アンケート調査の集計結果報告(平成21年度)」で発表されています。

「レンズによる目の不調を訴えられる患者さんの多くは、取り扱いの注意事項を守らなかったためにトラブルを起こしています」と話すのは、眼科専門医でみさき眼科クリニック(渋谷区代々木上原)の石岡みさき院長。「目のトラブルが起きやすい、してはいけないレンズケア」について詳しく聞きました。
眼科専門医が教える。目に悪影響を及ぼす、ずさんなコンタクトレンズケアとは!?
■ワンデーレンズを何日も使用する

「ずさんなレンズケアを続けていると、安全で快適に使うことができなくなります」と言う石岡医師は、具体的に、次の4つの注意を促します。


1.手を洗わずにレンズを装着する、取り外す

「指には、目には見えない雑菌が付いています。手を洗わずにレンズを触るとその雑菌や汚れがレンズに付着し、眼球上で繁殖することがあります。感染症にかかると視力が低下する、重症の場合は失明する恐れもあります。

レンズに触る前には、石けんで手や指先、指と爪の間をていねいに洗う習慣を付けましょう。『目薬で指先を流してから装着するから大丈夫』という人もいますが、目薬では殺菌したことにはなりません」(石岡医師)

2.保存液を使わずに、水道水にレンズを浸す

「ソフトレンズは、水道水で洗浄や保存をすると、水道水中の雑菌や微生物がレンズに付着し、痛みや充血、視力の低下、感染症にかかるなどの可能性があります。保存液の代わりに、水道水で生理食塩水を自作したとしても同じ危険性があります。

ハードレンズの場合は、クリーナーで洗浄後に水道水ですすいでも大丈夫ですが、雑菌やカビなどの増殖を防ぐ働きのある保存液で保存してください。

また、ハードレンズもソフトレンズもクリーナーを使って指でこすり洗いをし、雑菌や汚れを落として保存することが重要です」(石岡医師)

3.ワンデータイプのレンズを洗浄して何日も使用する

「レンズには、一日用、一週間用、二週間用、連続装用用など、使用期間が設定されています。『ワンデータイプ』のレンズは使い捨てを前提に製造されていて清潔である一方、汚れが付着しやすい、変形しやすい、破れやすいという特性があります。

捨てないで、外す、洗う、付ける、という動作を繰り返すと、レンズが変形や変質をして目のトラブルを引き起こします」(石岡医師)

4.レンズケースを洗わない、干さない

「ケースを清潔に保たなければ、雑菌が繁殖する、カビが生えることはよくあります。それらがレンズに付着して目に入ると、角膜感染症を起こすこともあります。

レンズケースは使用後、毎回、保存液を捨ててから流水で洗って乾燥させましょう。布やティッシュペーパーで拭くと、繊維や雑菌が付着するので、必ず自然に乾かしてください。そのうえで、レンズケースは頻繁に交換してください」(石岡医師)

石岡医師はさらに、次のアドバイスを加えます。
「レンズに目に見えないキズや付着物があると、装着したときに痛みやゴロゴロするなどの違和感を覚えるはずです。
すぐに
レンズの装用を中止してください。症状が治まらない、いったん治ってもレンズ装用を再開すると再び同じ症状が出る場合や、特に

目やにが大量に出る、視力が低下した場合は、早めに眼科を受診しましょう」

指、レンズ、レンズケースを常に清潔に保つようにし、レンズの使用期間を守る。眼科医やメーカーが呼びかける注意事項を実践するだけで、トラブルの多くは避けることができるようです。

(藤井空/ユンブル)

取材協力・監修 石岡みさき氏。眼科専門医。医学博士。みさき眼科クリニック院長。横浜市立大学医学部卒、アメリカ・ハーバード大学に留学、眼の免疫の研究に従事。帰国後、東京歯科大学市川総合病院にて角膜・前眼部疾患について学ぶ。両国眼科クリニック院長を経て現職。専門はドライアイ、眼のアレルギー。
http://www.misaki-eye.com/

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