境界線はカラオケにあり!?「ガールズバー」と「キャバクラ」の違い
7月1日、愛知県警一宮署はバー経営者の女(45)を風営法違反(無許可営業)の疑いで逮捕した。
逮捕容疑は7月1日の午前1時40分ごろ、一宮市内で経営するバーで、従業員に客と一緒にカラオケで歌わせるなど、風営法では接待にあたる行為をさせていたにもかかわらず、許可を得ていなかったというもの。さらに同容疑者には同店で女子中学生に接待させていた疑いもかけられている。
同容疑者は「ウチは接待を伴わないガールズバーだった」と供述し、容疑を否認しているという。
しかしちょっと待って欲しい。「接待を伴わない」とはどういうことか。数年前から繁華街に、いわゆるガールズバーが急増しているが、『低価格で楽しめるキャバクラ』程度の認識の人が案外多いのではないだろうか。
はたしてガールズバーとキャバクラはどう違うのか、風営法に詳しい八木良和法律事務所の古川穣史弁護士に話を聞いた。
「通常のガールズバーは、いわゆる風営法の許可を受けていないんです。許可されていれば、風営法にいう接待にあたる行為をすることができます。接待とは『歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと』であるといわれています」(古川穣史弁護士)
ガールズバーは、基本「深夜酒類提供飲食店」というカテゴリーに属し、実は接待はNG。わかりやすく言うと、ガールズバーはお酒を出すカウンターバーのようなものなのだ。カウンターバーでは、バーテンさんは客の隣に座って談笑したりしないだろう。
対してキャバクラは、「風俗営業許可2号営業」というカテゴリーに属し、ガールズバーとは全く違う業態。同席しての談笑やお酌、カラオケのデュエット、ダンス、ゲームなどの接待が可能だ。
しかしこの「接待」という行為が限りなくグレーで、一応の法解釈基準はあるものの、現場の判断によるものが大きいのだとか。
「今回の問題はカラオケですが、特定の客の近くで歌うことをすすめたり、手拍子をとったり、客と一緒に歌う行為は『接待』にあたると考えられているようです。したがって今回は摘発となりました。ガールズバーは風営法の許可をとっていないところが大半で、従業員の女性はあくまでバーテンダーという立場にすぎません。キャバクラなどとの境界がグレーな部分もありますが、その判断はケースバイケースということになるでしょう」(古川穣史弁護士)
ではなぜ、接待の禁じられているガールズバー業態を、わざわざ選ぶのか……? 実はキャバクラ=「風俗営業許可2号営業」は、法律で深夜0時以降は営業できないきまりになっている。対するガールズバーは、0時以降も営業できるのだ。
つまり、終電を逃したオジサマたちを捕まえるには、お店の登録上、深夜も営業できるガールズバーでなければならない、というわけなのだ。
最近では従業員の女性に過激な衣装を着せたり、バー越しにお酌をさせたりするガールズバーも増えており、終電を逃したオジサマたちに対するサービスは、どんどん過激になってきている模様。キャバクラとの境界はさらに曖昧になってきているのも事実だ。
今後、当局と店側の間で、どこに「接待」の線を引くかという綱引きが繰り広げられていくことになりそうだ。