全国で深刻化する「待機児童」、福岡のお母さんたちの不安の声は
[めんたいワイド- 福岡放送] 2015年8月20日放送の「特報THE スライドショー」のコーナーで現在の保育状況について取り上げました。
埼玉県所沢市では第2子妊娠による育休を取った場合、第1子を保育園や幼稚園に預けている時は退園させなくてはいけないという決まりができました。「妊娠をして家にいるのであれば第1子も自分で育児をしなさい」と妊婦に優しくないこの決まりは全国的に注目をされていますが、これ以外にも不思議な保育環境が明らかになってきました。
画像はイメージです(Edward Allen Limさん撮影、Flickrより)
よくニュースなどに使われる「待機児童」という言葉。一般的には「保育園に入ることができなかった児童の数」なのですが、この児童の数の定義が自治体によって違いました。「保育園や幼稚園に入れず、母親が育休を延長した」という児童の場合、東京都(世田谷区)は待機児童にカウントされるのですが、大阪市や福岡市は待機児童にはカウントされていませんでした。なので、待機児童がゼロといっても本当に全員が幼稚園や保育園に入られているのかが分からない状態になっています。
福岡の街でも保育に関する悩みを抱えているお母さんが多かった保育環境について福岡の街でお母さんたちに話を聞いてみると、やはり不安の声が多数でした。
・近くに保育園はあるけれど、激戦区なので入ることができない
・近くに保育園ができれば入れたいが、待機児童が多いので諦めている
・認可の保育園に入れることができず、2人の兄弟が別々の幼稚園に通っている
実際に自分たちの居住区ではないところに保育園や幼稚園に通わせているという親も多く、預けると安心して仕事ができるはずなのに送り迎えが大変で反対に負担になっているという母親もいました。
こんなに保育園に入ることができなくて困っている家族が多いのに保育園を増やさないのか、ここには理由がありました。
福岡市の現状は認可保育園に入れない児童が1465人いるのに対し、幼稚園は4027人の空き枠があるといった状態です。保育園に入れない1465人が幼稚園に切り替えてくれれば待機児童がゼロになるということだそうです。
何故幼稚園には入れず、保育園を選ぶのかというのにも理由があり、保育園は0歳から預かってくれ、時間も幼稚園より延長ができるというところに利点がありました。幼稚園の場合は3歳から、そして時間も夕方までという制限があるので小さい子供がいる親はどうしても保育園を選んでしまうそうです。
今後、少子化のため園児が増えることもないので保育園を新設しても定員に満たない園が出てきて赤字経営になることが懸念されており、どこの自治体も保育園を増やすことには慎重になっています。幼稚園を「幼保一元化」する場合も保育士の確保や、幼稚園の設備ではまかなえない部分もあるので費用がかかると懸念されているようです。
少子化傾向にあるとはいえ、待機児童の問題はこれからもずっと向かい合っていかなくてはいけないことです。子を持つお母さんが安心して働ける環境、そして働くお母さんが安心して子供を産める環境を作っていかなくてはいけない気がします。(ライター:ぴよこ)