人間のワーキングメモリーは一度に四つまでしか処理できないことが判明(米研究) (1/2ページ)

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人間のワーキングメモリーは一度に四つまでしか処理できないことが判明(米研究)
人間のワーキングメモリーは一度に四つまでしか処理できないことが判明(米研究)

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 数々の偉業を成し遂げた人類であるが、その脳の一部は同時に四つのことまでしか対応できないそうだ。

 私たちの作業記憶が意外なほど小さいことを明らかにしたのは、米ボストン大学の研究チームである。同チームは、時間と空間用の作業記憶は必要なときに追加の視覚および聴覚処理ネットワークを動員できることも明らかにしている。

 「4バイトのRAMしか搭載されていないPCを買う気になれますか?」と共同著者のデビッド・ソマーズ教授。4メガバイトでも、4ギガバイトでも、4キロバイトですらない。4バイトだ。このようなちっぽけな記憶容量しかないのに、人間が一体どのように様々な処理を実施しているのか非常に不思議である。

 作業記憶とは、情報を一時的に保持し、その処理を行う構造や過程を意味する概念だ。短期記憶と混同されることがあるが、両者は別物である。短期記憶は、素材の操作や統合を行わないため、はるかに多くの情報を保持できる。

 一方、作業記憶は通常は限られた容量しか備えておらず、従来は七つの情報の塊しか保持しておけないと考えられてきた。これは、数字、文字、単語などを単位とするものであるが、何より記憶回路ネットワークが大変である。あろうことか、その容量は四つにまで減ることになった。

 従来の学説では、目からの視覚情報と耳からの聴覚情報は統合され、抽象的思考が発生する前頭葉に到達するとされていた。

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 研究チームは機能MRI実験を実施してこの説を検証してみた。その結果、前頭葉にある大きな注意ネットワークは、一方は視覚、他方は聴覚のための二つの交互的な注意ネットワークであることが判明した。
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