私はコレでお店をつぶしました!:瀬名あゆむ連載7
瀬名あゆむのAV vs アイドル
~もし元AV女優がローカルアイドルのプロデューサーになったら
皆さまこんにちわ! 仙台&千葉のローカルアイドル『2ねん8くみ』プロデューサーの瀬名あゆむです。
前回、私が20歳の頃に自分がオーナーとなって札幌の平岸ゴールデン街に開店したカフェ&バー・初代2ねん8くみについて書きました。(今回初めての方はぜひバックナンバーも読んでみて下さい)
その初代のお店は私とギャル友達の女の子たちだけで運営して奇跡的に大成功できたのですが、開店一周年をすぎた頃に私がある決断をして店を離れることになったんです。
その決断。それはずばり、恋愛でした。
当時つきあっていた恋人が北海道から仙台に転勤になり、迷ったあげく彼についていくことにしたんです。お店を経営していた1年間、休みなく店の仕事にかかりっきりで、彼との時間が犠牲になっていました。店の営業時間が午後12時から午前0時。さらに店を閉めた後に翌日の食事メニューの仕込み。休業日は一切なし。だから彼と会えるのは1週間に数時間あればいいくらいでした。こんな状態のままで北海道と仙台の遠距離恋愛になったら、どう考えても彼とは終わりだろうって思ってしまったんです。お店をとるか、彼との恋をとるか。とても悩みました。でも店は私が離れても私の仲間が続けてくれる。オーナーとして月に何回か店に顔を出して経営管理すればいい。けど恋愛はそうはいかない。一緒にいないと彼との関係は壊れてしまう。そうして私は恋愛を選び、店をギャル友達に任せて、彼とともに仙台へ引っ越したのです。
しかし、そんな私の決断が店の状況を180度変えてしまいました。
オーナーであり店長であった私が離れた途端、お店の経営状態が一挙に悪くなっていったんです。私が店を任せたギャル友達たちは一生懸命に働いてくれていました。なのになぜかどんどんお客様が離れていって、3か月後には赤字に転落してしまったんです。
結局、私が離れて半年後、初代『かふぇあんどばぁ~2ねん8くみ』はビジネスパートナーであるギャル友達たちに利益を還元できなくなり、店を閉める選択をせざるを得なくなってしまいました。本当にビジネスって怖い。あれだけ大繁盛して、「チェーン展開しなよ!」とまで言われていのに、たった数カ月であっと言う間に閉店に追い込まれるわけですから…。
でもなんで初代2ねん8くみは、ただ私が店を離れただけで、あんなにあっけなく駄目になってしまったんだろう? 店に残ってくれたギャル友達たちも本当に一生懸命やってくれていたのに。ただ頑張っても頑張っても日に日にお客様が減っていったそうなんです。始めた頃、毎日どんどんお客様が増えていったのとまるで逆の現象でした。なんでだろう……本当になんでだろう……。その当時はどれだけ考えても答えがみつかりませんでした。
けれど今、アイドルプロデューサーをやらせて戴いている私の立場で考えるとその答えがなんとなくわかるんです。前回、初代2ねん8くみが奇跡的に大繁盛した理由について私はこう書きました。
≪あの初代2ねん8くみって実は一種のグループアイドルだったのかもしれません≫ ≪プロじゃない女の子たちがとにかく一生懸命に頑張る。お客様はそんな女の子たちの成長を見守りながら応援してくれる≫ ≪お客様たちは、まるでファンのように私たちを「推して」くれていた≫ ≪私たちは、札幌の片隅の飲み屋街の小さな店で、自分たちも気づかないまま「アイドルの原点」をやっていたのかもしれません≫
なのにその「グループアイドル」のリーダーである私が「彼の転勤についてくんでお店しばらく休みま~す」「月に何回は来るのでこれからもよろしくね~」なんて態度をとったら、そりゃあお客様も離れていきますよね。お客様がアイドルを推すように応援してくれたからこそ成り立った店なのに、その一番大事な〝お客様の推す気持ち〞を裏切るようなことをリーダーがしてしまっていたんです。そんなグループはやっぱり解散するしかなかったんだと思います。
挫折・後悔・反省・リベンジ……そしてアイドル!ただもしあの頃の私に今みたいな知恵があったら、さらに今に近い時代状況だったなら、恋愛よりお店をとり、初代2ねん8くみを本物のアイドルカフェみたいに変えていったのにな……なんて妄想します。だけどあのときの私は店の成功の秘密にも気づけずに、自分が新しいアイドルの可能性の端っこをつかみかけていた事もわかっていなかった。
そして。
私はその後に結局、彼とも別れてしまいます。
それからさらに、AV女優の道にも進むことになります。
それについて、「どこかで人生の歯車が狂った」などとは全く思っていません。ただ初代『2ねん8くみ』の閉店だけはとてもとっても悔しかった。だからこそ「いつか絶対リベンジしてやるうッ!」と誓い、店の撤退に際しても椅子・机・黒板・看板だけは処分せずに倉庫を借りて保管することにしたんです。いつの日かもう一度、使える日がくることを信じて。
その机と椅子と黒板と看板。
倉庫にずっと眠らせていた私の宝物。
10年近い時を経て、実は現在『あいどるかふぇ 2ねん8くみ仙台店』にあります。そう今、2ねん8くみのアイドルたちが歌い踊るステージを支えてるあの机、あの椅子、あの黒板、あの看板は初代で使っていたものなんです。
そしてちょっと古ぼけたそれらには、私・瀬名のアイドルへの挫折・後悔・反省&リベンジ魂がうっとおしくもぎっしりと詰まっているんです!! (なんてね)
P.S
今回の写真は『2ねん8くみ仙台店』の黒板の前で2ねん8くみアイドルのそら(向かって右)&みお(黒髪)と撮りました。
そらちゃんは店長で、みおちゃんはセンターでもあります。
ぜひ彼女たちに会いにお店に来てください! 私もかなりいます!
【次週予告】
恋愛に走ったことで一度はお店をつぶしてしまった瀬名あゆむが、「アイドルと恋愛問題」を思いっきりの本音で考察します。
【瀬名あゆむ:プロフィール】
仙台&千葉のローカルアイドル『2ねん8くみ』プロデューサー。10代の頃に北海道のローカルアイドルとして活動し、メジャーデビュー寸前で挫折。その後、地方局TVレギュラー出演等を経てAV女優となり500本以上に出演した。1985年生まれ・さそり座・A型。
★2ねん8くみ仙台店 http://www.2-8cafe.com/
★2ねん8くみ千葉店 http://2nen8kumi-chiba.com/
※東京のイベントにも出演しています。ぜひチェックしてください!
連載バックナンバー(最新10件)
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