【自民党総裁選】野田聖子をそそのかし“安倍下ろし”で暗躍する老害軍団 (2/2ページ)
相次ぐ安倍の“健康不安報道”は老人どもの陰謀か?
無投票再選されたことで、安倍の任期は2018年9月末までとなり、第一次政権のような健康問題さえなければ、吉田茂や佐藤栄作、中曽根康弘、小泉純一郎らと並ぶ長期政権を樹立し、「平成の名宰相」の名を冠せられる公算が高い。
だが、それがすこぶる面白くない面々がいる。「エロ拓」こと山崎拓元自民党副総裁や「陰の総理」こと野中広務元幹事長。野中の子分にしていまだに宏池会(岸田派)のオーナー気取りの古賀誠元幹事長。小泉との政争に破れ、あっという間に力を失った亀井静香――。彼らのような、かつて実力者と呼ばれながら、総理になれなかった連中だ。
「自虐史観」の象徴ともいうべき「村山談話」を発表し、韓国や中国に言いがかり外交の材料を提供し、いたずらに日本の国益を害し、日本民族の誇りに傷をつけただけで、ろくな実績も残さなかった村山富一元総理なども同じ類であろう。村山は自分の失政は棚に上げ、「先の世代に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」として「自虐史観」からの決別を宣言した「安倍談話」を批判しているのだから、呆れたジイ様だ。
政治家というのは生来、嫉妬探い人種だが、引退し、棺桶に入る日が近くなると、いっそう燃え盛るらしい。なかでも政局的な動きが目立つのが山崎と古賀の二人で、野田聖子を唆し、掌の上で転がそうとしていたのも古賀だ。もっとも古巣の宏地会(岸田派)にも古賀の口車に乗せられて野田の推薦人になるほど風の読めない議員はほとんどおらず、古賀もとんだ骨折り損のくたびれ儲けに終わった格好だ。
山崎拓も6月12日に亀井、武村正義元官房長官、藤井裕久元財務相らと連れだって記者会見を開き、安倍内閣が進める安全保障連関連法案について「憲法解釈を一内閣の恣意によって変更するのは認めがたい」などと批判。7月16日にも同じメンバーでわざと当日の本会議の開会時刻にぶつけて緊急記者会見を開き、安倍政権批判論を展開している。さらに野中は「死んでも死にきれない」と、古賀も「恐ろしい国になっている」などと宣い、何とかして安倍政権に一矢報いようとしていることは間違いない。まさに「老いの妄執」である。
これからも「安倍一強」が続くとすれば、それを揺さぶるには、唯一の弱点である健康状態を突くしか手がない。例えば『週刊文春』の「安倍吐血報道」に代表される相次ぐ「安倍健康不安説」の流布だ。
およそ一国の指導者の健康状態は国家の最高機密に属する。中国や北朝鮮、韓国などのスパイが鵜の目鷹の目で情報蒐集に余念がないが、どうしてこうも簡単に機密が漏れるのか。総理周辺に老人どもと密かに好を通じ、唆されて国益も考えず、情報をリークする不心得な輩がいるとしか筆者は思えない。高齢化社会の弊害は政界まで侵食しているのである。
- 朝倉秀雄(あさくらひでお)
- ノンフィクション作家。元国会議員秘書。中央大学法学部卒業後、中央大学白門会司法会計研究所室員を経て国会議員政策秘書。衆参8名の国会議員を補佐し、資金管理団体の会計責任者として政治献金の管理にも携わる。現職を退いた現在も永田町との太いパイプを活かして、取材・執筆活動を行っている。著書に『国会議員とカネ』(宝島社)、『国会議員裏物語』『戦後総理の査定ファイル』『日本はアメリカとどう関わってきたか?』(以上、彩図社)など。最新刊『平成闇の権力 政財界事件簿』(イースト・プレス)が好評発売中