【ママ歯科医が回答】2~3歳児が虫歯にならないためのおやつ習慣は1日●回!
夏が過ぎ、行楽の秋が到来です。お出かけすると、子どもがおやつをずっと食べ続けてしまったり……。そんな時、気になるのが虫歯ですよね。
レストランや車内で、小さな子どもほどおやつの時間を決めたくても、“ぐずると、ついあげてしまう”といった悩みを抱えるママも多いのではないでしょうか。
今回はママであり、歯科医師である筆者が、2~3歳の子どものむし歯予防に“効果的なおやつの与え方”を解説します。
■おやつの「時間と回数」を決めていますか?
平成25年に芽室町が行なった、保育園や幼稚園に通う年長・年中児の保護者を対象とした、子どもの歯に関するアンケート調査では、「お子さんへのおやつとして、甘い食べ物や飲み物を与える時間や回数を決めていますか」との質問に、54.4%の保護者が「決めている」と回答しています。
その一方で、同調査では“おやつの時間が決まっていない割合が半数おり、昨年度と同様の傾向である”との評価もなされています。
さらに、「甘い食べ物や飲み物を与える回数は1日何回ですか」との質問では、9割以上がおやつの回数を「1~2回」と答えました。
注目すべき点は、「お子さんのむし歯予防のためにしていることは何ですか」との質問で、歯磨きや歯科検診、フッ素塗布の割合が多く、それに比べ、”おやつの与え方(時間を決める、甘いものを控えるなど)”に気をつけている割合が低いという点です。
実は虫歯予防において、“おやつの与え方”は歯磨きなどと同様に、非常に重要なことなのです。その理由をご説明します。
■おやつの時間が決まっていないと虫歯になりやすいのはなぜ?
食事やおやつを食べるたびに、お口の中では次のようなことが起きています。
(1)脱灰(だっかい)・・・酸が歯を溶かすこと(歯垢が酸性になる)。
(2)再石灰化・・・唾液が、酸化した歯を修復しようとすること(歯垢が中性に戻る)。
歯垢は、普段は中性なのですが、糖分を含むものを口にすると酸性に変わります。そして唾液による歯の修復が、歯垢が“酸化”に追いつけなくなると、歯が溶けてしまい、虫歯の原因になってしまうのです。
ダラダラとおやつを食べると虫歯になる、といわれるのは、おやつを長時間食べ続けることで歯垢が“酸性”に傾く時間が長くなり、歯の再石灰化が追いつかないからなんです。だから、甘い飲み物やアメなどを、子どもがぐずるたびに与えていると、虫歯になりやすいのです。
おやつは食べてはいけないのではなく、食べる“回数”がポイントなのです。
■ 2~3歳の理想的なおやつの回数は?
歯は酸性の状態ではどんどん溶けてしまいます。虫歯を予防するには、口の中が酸性に傾く回数を減らさなければなりません。
1日の食事回数は3回なので、最低でも3回は酸性に傾きます。唾液の働きで中性に戻るのは時間がかかります。次の食事まで2時間以上は空けたいですね。
以上のことから、2~3歳のおやつは、昼食後と夕食後の間の“3時のおやつ”1回が理想的です。砂糖を含んだ甘いおやつは、多くても1日2回までとしましょう。
また、3時からおやつを食べ始めたとしても、そのまま6時の夕食まで飴や甘い飲み物を飲んでいては予防にはなりません。食べ終わる時間もしっかりと決めましょう。
いかがでしたか。
2~3歳になると、だんだんとママのお話も理解できるようになります。子どもがぐずってしまうと、ついおやつをあげたくなりますが、虫歯になってしまう理由を思い出して、グッとこらえて下さい。
おやつには補食の意味もありますが、子どもにとって1日のうちのワクワクする特別な時間でもありますよね。甘いおやつを全く与えてはいけないのではなく、この時間だけは大好きなアイスも食べられる“お楽しみタイム”にしてあげましょう。